植物と人間 生物社会のバランス (NHKブックス)
ジャンル
植物と人間 生物社会のバランス (NHKブックス) / 感想・レビュー
takahiroyama3
約50年前の本。やや過激で、ジャーナリスティックだが、とても名著。現存植生(今何が植わっているか)でも原植生(かつて何が植わっているか)でもなく「潜在自然植生(現時点で支え得る土地固有の植生)」が重要と指摘した一冊。技術が進むほど現場間の違いに目を向ける必要がある事、移動能力のない植物こそ生物社会の原点が見出せる事、多くの植物は競争の結果として最適生息域からずれて生息する事、日本の30万都市以上は札幌を除き全てが常緑広葉樹林域に立地する事、生き物による環境把握が有効な事など、随所に興味深い点がありました。
2019/05/13
MIDUNA
難しかったorz
2013/05/25
健康平和研究所
人間が自然の構成要員であり、生物社会の一員であるという生物学的本質を冷静に受けとめて、人間生活に必要な自然の基盤を確保し、その上で、生物社会の秩序のわくの中での節度ある開発や文明の進展を目指さないかぎり、新しい対策は、さらに数多くの新たな問題、公害をひきおこすことになろう。すべての人間が考えなければならないことは、もっともあたりまえの生き物としての基本原則が、今や刹那的な人類文明の成果のあやしい光芒の中に酔いしれて忘れ去られていることである。
2012/03/18
感想・レビューをもっと見る