アメリカン・ミステリの時代: 終末の世界像を読む (NHKブックス 748)
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アメリカン・ミステリの時代: 終末の世界像を読む (NHKブックス 748) / 感想・レビュー
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冷戦以降、激動の時代を迎えたアメリカではミステリ小説に数々の変容が見られた。多様性への不安に対処するためのハードボイルド・タフガイの夢を見て、初期冷戦期のノスタルジーに浸る探偵たち。異性愛主義や白人男性の優越性を守りたいアメリカ白人男性が表向きにはポリティカル・コレクトネスを受容しつつも、内面ではそれを受け入れられないことが読み取れる。興味深いのは、国際事件と国内事件の扱い方が惑星思考系の論者と真逆なところ。これはおそらく両者の死角を補いあうのが正しい。非常に参考になった。
2011/08/11
慧
★★
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