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快楽と救済

快楽と救済

快楽と救済

作家
梁石日
高村薫
出版社
NHK出版
発売日
1998-12-01
ISBN
9784140053072
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快楽と救済 / 感想・レビュー

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A.T

高村「レディー・ジョーカー」、梁「血と骨」についての対談。「…在日の人たちが入れない日本人の社会の中身…人間の個性を押しつぶしていく組織社会です…そこに入れなかったアウトローのほうが豊かであるというのは、それは当然かもしれません」「…いま起こっていることは…みんな連鎖反応を起こしているわけですから、いつかは…根本的に考えないと…行き着くところまで行くしかないんじゃないか」「本当にグローバルになった時に、恐ろしいのは日本人がその流れに完全に埋没してしまうこと」と1998年の2人は日本社会への焦りを語る。

2023/09/18

newheaven

語られているテーマ自体は目新しいものではないものの、二人の語らいを読んでいたら『神の火』の日野草介と川端さんの関係を思い出した。頑なな女性を、奔放に崩すような男性との関係性。いつもは考え深い眉間と秀でた額が印象的な高村さんの、弾ける笑顔の写真を初めて見ました。印象的だったのは、高村さんの語る「言葉をつむぐことの快楽」ということ。その快楽に心当たりもあり。

2011/01/06

すうさん

梁石日が好きでこの本を買った。特に「血と骨」についてと高村薫の「レディジョーカー」についての互いの印象が面白かった。梁氏の作品は結構読んでいるが、重いテーマや軽くない文体が一見読みにくそうであるが、いったん読み始めると、引き込まれる感じがある。言い換えれば純文学的な印象だ。一方高村氏の作品は読んだことがなく、また機会があれば読んでみたくなった。

2014/01/19

むっち

たまたま図書館で見かけた本だが、思いの外、興味深かった。梁さんの本しか読んだことがないが、高村さんは講演録を読んだことがあり、緻密な文章を書く人だという印象しかなかったが、書くことに対するこだわりと謙虚さを感じる対談だったので、買ったまま読めないでいた高村さんの本は絶対読もうという気になった。

2011/12/09

つか

高村さんの生真面目さと遠慮深さ、忍耐強さと、梁さんの深さと勢いと、思慮の厚い人柄が伝わってきました。「小説の快楽」「言葉は思考」の部分を何度も読み返してしまった。言葉の力を私ももっと知りたい。実感したい。

2009/06/29

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