青いお皿の特別料理
青いお皿の特別料理 / 感想・レビュー
じいじ
川本三郎の美しい、爽やかで温かみのある文章が読みたくなった。17編の身近な家庭、夫婦の生活の一端を切り取った短編集。凪いだ湖面を静かにボートが進むような読み心地がいい。残り少なくなるのが惜しい気持ちになる。どの話も楽しめるが、あえて選ぶと・・・妻子ある男との5年の恋に終止符、故郷へ帰る最後の一日を隅田川・荒川辺を歩き、明日に向かって強く生きようと決意する「川を見に行った日」。61歳、親の代から古本屋を娘婿がついでくれることに、仕入れ勉強のため函館へ「古本を仕入れに」。また、川本三郎が読みたくなるだろう。
2015/01/30
きりぱい
青いお皿の特別料理とは、アメリカで言うところの大衆食堂にある「本日の定食」のことだそうで、もっと料理に関する話なのかと思ったら意外に連作短編でした。といっても『男の食彩』に連載ということで呑んだり食べたり食べ物の描写はどこかに出てくる。さっきの話の主人公の親だったり、同僚だったり、親友だったり、それが主役とは限らず少しずつつながっているのが面白い。感情を抑えたような穏やかな文章で描かれる普通の人の普通の生活。なのに不意にこみ上げさせるドラマがあったりしてなかなかよかった。
2015/02/23
星落秋風五丈原
喜び、悲しみ、希望、挫折、思い出、恩義、成長、反省、よい気持、楽しみ、酒、新たなる一歩。「普通」の人々の淡々とした日常のなかに浮かび上がるドラマ。読後、映画を観たあとのように、やさしい気持に包まれる。
2003/10/07
へへろ~本舗
各作品登場人物がそれぞれどこかで微妙に接点がある日常スケッチ短篇集。どの作品に出て来た誰が登場するのか読みながら考えるのは楽しかった。
2022/09/06
そら@真面目にダイエット中
蕎麦食べたくなった。けど、期待したほどおいしいものがでてくる話ではなかったなぁ。
2016/04/19
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