風をつかまえて
風をつかまえて / 感想・レビュー
ち~
北海道の小さな町。倒産寸前の従業員四人の鉄工所が風車を作り上げるストーリー。何の知識もないところへ、渡された設計図だけを頼りに作り上げた風車はあっけなく失敗に終わるだけでなく、大きな代償も伴うものだった。「俺は、風車を造ったなんて言うのが恥ずかしくなった」新たな挑戦が始まる。マイナスからの再スタートは、知識、資金、人手、すべてが足りないものばかりだったが、一家が力を合わせて克服していく様子は読んでいて爽快だった。
2017/12/10
itica
過疎の町おこしにと提案された風車。予算を大幅に下回り、そのうえ風車作り素人の鉄工所が製作するなんて。その設定にあぜん。しかし失敗や姉の犠牲を乗り越えて再度挑戦する優輝たちの姿はちょっといいかな。はっきり言って現実味はあまりないが、全力で頑張る人には無条件で応援したくなる。
2010/06/20
nyanco
町おこしのために風車をつくる。町の小さな鉄工所の奮闘記。あれこれ突っ込みだしたらキリがないほど??なところはあるけれど、そんなことは考えず、楽しく読みましょう。鉄工所の家族も次男・優輝の友達がキャラクが良い。NHKあたりでドラマ化しそうだな~と思ったら、NHK出版から出ておりました。
2009/07/11
k-katayama
田舎町の小さな鉄工所が造った風車がまわった。たくさんの人を結びつけ、ひとが結集することの力強さを多くの人に見せつけ証明した風車がまわった。あきらめないことの素晴らしさと、一人一人が持つ力量の素晴らしさが、風をつかまえたわけだ。学ぶことの意味を、知識を智恵として活用することの大切さを、人と人との結びつきの素晴らしさと共に伝えた物語だと思う。若者に是非、読んでもらいたいと思った。還暦を迎えた私の心も、熱く燃えた。読後感、最高!
2015/09/11
咲
今年最初の小説「風をつかまえて」北海道の財政破綻寸前の町で鉄工所を営む一家が、観光目玉として風車を造るが、経験なし、予算なし、人脈なしのないない尽くし造った最初の風車「風神1号」は強風の為倒壊し、一家の姉の脚までも失くしてしまうと辛い代償。そこから再起していく、強風突風でも倒壊しない、事業として継続出来る、風車「レラカムイ1号」アイヌ語で風の神様 、夢がいっぱいつまった小説です。以前北海道稚内の旅行で途中みた風力発電の風車を見た時の感動が甦ってきました
2021/01/03
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