ユニコーン ジョルジュ・サンドの遺言
ユニコーン ジョルジュ・サンドの遺言 / 感想・レビュー
yoshida
ユニコーンと女性を描いた6枚のタピスリー。これにまつわる考察と展開。実際にカラーでタピスリーが掲載されているので、非常に理解しやすい。小説というよりは、図録に近いと感じてしまう。サンドとショパン等の幅広い交遊に原田マハさんの作品らしさを感じた。個人的にはより深掘りして小説としての物語性を充実させて欲しかったかな。短い内容でさらりと読めるが、私の感受性が低くあまり印象に残らなかった。原田マハさんの作品として、期待値が上がっているから尚更かもしれない。わがままな感想ですが、好きな作家さんなので他作も読みます。
2017/04/04
takaC
不思議な話だった。もやもや気分。このLa Dame à la licorneシリーズ6枚はすべてクリュニー美術館にあるのね?遠いなあ。
2014/09/15
ダイ@2019.11.2~一時休止
史実を基にしたフィクション。話の短さと外国が舞台なんで人名なんかが頭に入ってこなかったのが難点だが、その世界感は良かった。
2014/08/08
風眠
なんて美しい本なのだろうと思う。15世紀に作られた「貴婦人と一角獣」という6枚のタピスリー。図版を眺めているだけでも、これらが絵画ではなく織物だということに鳥肌が立つ。これらのタピスリーを織り上げた職人、いや芸術家の執念というべき美がある。不思議な縁に導かれ、石造りの城でこれらのタピスリーと巡り会うジョルジュ・サンド。謎めいた女城主、「ここから連れ出してほしい」と夜毎の夢に現れるタピスリーの貴婦人。かすかに聴こえてくるバイオリンの音色のような、掴めそうで掴めない狭間でたゆたうような物語。
2013/12/29
hiro
原田さんの本5冊目。多作な原田さんのペースには追いつけそうもない(笑)『楽園のカンヴァス』、『ジヴェルニーの食卓』に続いて、キュレーターだった原田さんらしい作品。内容をあまり知らずに読み出し、主人公のジョルジュ・サンドは昔ショパンの本を読んでいたので知っていたが、‘タペストリー’については、まずネットで検索した。残念ながら短い作品だったので、サンドと‘貴婦人と一角獣’の関係をもう少しじっくり読みたいと思った。今回も、前の2作と同様、読み終えたあとは、現物を直接見たくなった。次は『キネマの神様』を読む予定。
2013/11/17
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