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宗麟の海

宗麟の海

宗麟の海

作家
安部龍太郎
出版社
NHK出版
発売日
2017-09-22
ISBN
9784140056905
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宗麟の海 / 感想・レビュー

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ナイスネイチャ

図書館本。豊後の領主でキリシタン大名のイメージがあったが、かなり違っていた。国をまとめる為に出家し、宗麟と名を変えて毛利の猛攻にも耐え国内外の統制に邁進する。隠居後洗礼を受け、一切の国政には関わらぬ様に生きていく。何故キリスト教に入信する理由も納得。

2017/12/31

starbro

安部龍太郎は、新作中心に読んでいる作家です。大友宗麟は、キリシタン大名として名前を知っていましたが、その生涯の物語を読むのは初めてです。知略、領国経営に優れ、信仰に篤い宗麟の生き様は、読み応えがありました。今年は本書で読み納めです。一年間充実した読書生活を送ることが出来ました。来年は、どの様な素晴らしい作品に出逢えるでしょうか?

2017/12/31

とん大西

大友宗麟…二十歳そこそこで家中の政変を乗りきり、抜群の才覚で九州六ヶ国の覇王にまでのしあがった戦国の傑物。その活躍の割には、同時代の毛利や島津と比べて地味目な印象なのがなんとも歯がゆい。キリシタン大名という雑な括りで終止されがちですが、安倍さんの宗麟はひと味違いました。キリスト教のか弱き信者でありながらも毛利とがっぷり四つの謀略合戦をやり合う非情の戦略家でもあり南蛮貿易を主軸に領国経営に辣腕をふるう先進的実業者でもあり。強さ弱さが同居する英雄…その瑞々しさがなんとも魅力的。宗麟…早すぎた異才というべきか。

2021/07/17

のぶ

現在の大分の戦国大名、大友宗麟の生涯を描いた作品だが、今まで名は通っているが、本人を主役にその生きざまを、細かに記した物語を初めて読んだ。それだけでも評価に値すると思う。九州においても戦乱に乱れていて到る所で戦が行われていた事が良く分かる。特に毛利元就との確執には驚いた。当時はまだ鎖国前なのでポルトガルをはじめ、諸国との交易も面白い。あとキリシタン大名としての宗麟はザビエルとの面会に始まり、その真の姿を知るのにとても興味深い一冊だった。

2018/01/09

TATA

安部さんは直木賞となった「等伯」以来二作目。やはり戦国ものは勝ち負けの別に関わらず引き込まれるものだなと。豊後の大大名である大友宗麟の生涯を描いた一作。キリスト教との出会いが良くも悪くも周りに波風をたてる。毛利との対決がクライマックスであったのだが、その後は段々と低調気味。息子に代替わりしてからのお家の凋落ぶりは目を覆いたくなる程。それを決定付ける耳川の戦いを敢えて描かないのはこれが英雄・宗麟の物語だから?それとも大分の新聞連載だったから?ともかく尻すぼみ感がやや残念でした。

2017/11/18

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