境界線
境界線 / 感想・レビュー
starbro
中山 七里は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。中山七里デビュー10周年、12ヶ月連続刊行企画第12弾(12/12)コンプリートしました。オーラスは、「宮城県警シリーズ」第2弾、震災復興戸籍売買社会派ミステリの佳作でした。色んな要素が盛り込まれているので、もう少し長編でも良かったかもしれません。 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000262.000018219.html
2021/01/24
うっちー
大震災から10年、テレビ映像が今でも心痛いです。震災は多くの人の人生を変えてしまいました。
2021/01/19
hit4papa
笘篠刑事シリーズ②。東日本大震災から七年後。行方不明であった刑事の妻が、死体となって発見された。刑事が身元の確認をしたところ、全くの別人であることが分かる。しかし免許証には写真は異なるものの妻の情報が…。自身も震災の被害者家族であり、捜査の過程で時を経ても癒えることない現地の苦悩が炙り出されていきます。刑事本人にとっても辛い状況の中、行方不明者の身分を詐称した他殺体が発見される…、という展開。震災がもたらした「境界線」とは何か。人間ドラマとして奥の深い作品です。レクイエムと言ってもいいのかもしれませんね。
2023/04/19
Makoto Yamamoto
東日本大地震で妻が行方不明になった刑事の元へ彼女の遺体が見つかったとの連絡から始まるが、運転免許証に記載されたデータは正しいが、写真は遺体と同じく全く他人のものだった。あの日が起点となって、これまでと違った人生を生きる人たちをミステリーも加えて綴られている。シッカリした作品で、あっという間に引き込まれ読み終えてしまった。 鵠沼、五代が良く描かれていて、主人公?の影が薄くなっていたような。。。
2021/07/18
イアン
★★★★★★★☆☆☆『護られなかった者たちへ』の続編となる宮城県警シリーズ第2弾。気仙沼の海岸で発見された一人の女性の遺体。その身元を示す免許証には、7年前の東日本大震災で行方不明となった妻の名が記されていた…。死者を冒涜する闇ビジネスとそれを生み出す社会への問題提起。女の身元が判明したきっかけが偶然に頼り過ぎている気もしたが、社会派としての着眼点と難解な漢字の数々に中山七里のエッセンスが凝縮されている。喪った者と喪わなかった者。あの日、あの瞬間に引かれた1本の〝境界線〟に翻弄された人々の慟哭が胸を打つ。
2022/09/30
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