NHKシルクロード 第2巻: 絲綢之路 (新コンパクト・シリーズ 4)
NHKシルクロード 第2巻: 絲綢之路 (新コンパクト・シリーズ 4) / 感想・レビュー
恒々
中国奥地の地名として、20代のころから魅惑的な響きを覚えていた敦煌。シルクロード的には序の口である。世界地図に乗る都市ではあるが、意外と小さい街か?遺跡として、石窟が紹介される。紀元前から唐時代まで続く信仰と権力の具現がそこにはある。敦煌へ至る道中も夷荻と漢民族の攻防があるし、数えきれないほどの人や文化、ドラマを運んだラインなのであろう。思い馳せる。
2021/06/30
韓信
NHK旧シルクロードシリーズ第2巻。敦煌莫高窟編。敦煌を見ずして小説『敦煌』を描いた井上靖も現地入り。小説を描くまでいかなる史料や論著を読み、イメージを膨らませたのかという創作ノートも綴っており、現地の景観を実見して、ヤルダン(龍堆)を見ていればもっと凄絶な戦闘シーンを描けただろうと惜しんだりと、井上靖の歴史小説ファンや歴史系創作クラスタには興味深い内容。豊富なカラー写真で莫高窟内部の壁画や仏像を多数掲載しているのも良いし、中国のTVクルーや敦煌文物研究所のスタッフの生き様や交流にも胸打たれるものがある。
2016/11/22
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