鏡の中、神秘の国へ
鏡の中、神秘の国へ / 感想・レビュー
ゆのん
病気の少女と天使の会話。天使が少女にする質問が難しいものばかり。その質問に答えながら少女自身も人間や生や宇宙の神秘に触れてゆく。哲学的で深く考えを巡らすと鼻血がでそう。ぼんやりとしか映らない鏡を除いているということか。生きる事は時に辛く悲しい事もあるが、同時に素晴らしい事でもある。56
2019/02/15
イプシロン
(再読)『ソフイーの世界』で有名なゴルデルだが、本作のほうが100倍くらい素晴らしい。哲学用語を一切つかわず深遠な哲学――生きていることの素晴らしさ――を謳いあげているからだ。『ソフィーの世界』で提示された「わたしは誰?」「世界って何?」という問いを、主人公セシルと天使アリエルの会話で繙いていくのが素晴らしい。セシルは人間存在。アリエルはその人間が見ている環境世界であり、その環境世界を鏡として見ることによって人間は自分がいかなる存在かを知れるという仕組みが素晴らしい。言い換えるなら――
2018/12/28
ぶんこ
人類の誕生だけでなく、宇宙というか、物質の存在の不思議。 世界の成り立ちを考えてしまいました。 やっぱり神はいるのだろうなと思わされます。 クリスマスを自宅で迎える為に退院してきたセシリエ。 そこへあらわれた天使アリエル。 世界の不思議問答が繰り広げられました。 病気に負けない事・・・やっぱり難しいというのが本音。
2014/08/11
月華
図書館 1993年原作発行。1997年発行。原作はノルエェイ語との事。私にとっては難しいの一言です。対象年齢は特に表記されてはいませんが、ふりがながふってあるので、こども向けなのかなと思いました。「天使」の概念が、独特だと思いました。説明の難しさを感じました。
2019/02/15
やまはるか
重病でベッドで暮らすセシリエは天使アリエルに導かれて鏡の中の世界へと旅立つ心構えを学んでいく。「わたしたちがこの世界にやってくるのではない。世界がわたしたちのところにやってくるのだ。生まれるということは、世界をそっくりプレゼントされるということ。」高橋常政氏の装画はセシリエと氷の上も裸足で平気な天使。読後見返すとなんとも優しい。
2018/11/22
感想・レビューをもっと見る