消された国家主席劉少奇
消された国家主席劉少奇 / 感想・レビュー
katashin86
「文化大革命」で毛沢東に打倒されたということしか教わらない、まさしく「消された」人・劉少奇についての家族の回想をまとめた一冊。 抗日戦・国共内戦でみせた戦争指導、労・農・資の協調を理想とし極左を否定する穏健な政治指導のどちらをみても、共産党中国成立の最大の立役者のひとりであり、家族のひいき目もあるが高潔な人格もまた魅力にあふれる。 「わたしが小指一本動かせば、きみを打倒できる」文革前夜の、毛沢東とのひりつくようなやり取りはたいへん読みがいがある。
2020/04/19
プチライス
「人間と妖怪が入れ替わり、誠実と邪悪の区別もつかず、是非や真偽は混淆された」文化大革命の嵐のなかで「一切の罪悪の代名詞とされた」劉少奇。子どもたちが連名で記した「勝利の花束をあなたに」は涙なしに読めません。
2010/10/05
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