NHK「100分de名著」ブックス ユゴー ノートル=ダム・ド・パリ: 大聖堂物語
NHK「100分de名著」ブックス ユゴー ノートル=ダム・ド・パリ: 大聖堂物語 / 感想・レビュー
ころこ
『ノートルダムの鐘』も観たことがなく、『ノートル=ダム・ド・パリ』を今回はじめて知った。その上で本書を先に読んで良かったと思ったのは、『パリ』は前提知識が無いと読了不可能だそうなのだ。第1章が総括的な文学論になっている。蒙が啓かれることが多く、『パリ』をこの先読まないひとも、ここだけでも読む価値はある。第2章以降はそうでもなかった。ユゴーの無意識がフランスの古層の様になっているというのはベンヤミン『パサージュ論』と同じ論点だが、神話的小説でありキャラクター小説という観点から理解するとアニメ化も納得だ。
2023/12/22
ラウリスタ~
改めて鹿島茂の凄さを思い知る。学術的な厳密さ、慎重さが、と難癖つけることは容易いのだが、それを補ってあまりある、一般読書界のためにはなくてはならないストーリーテラーだ。ユゴーの小説(フロベール、プルーストを頂点とする文学研究的価値観では、どうにも評価しづらい)を、神話的であり、まだ現れぬ映画的でもある、「超近代的」小説として示す。ユゴーの生い立ちから、矛盾と嫉妬のテーマに繋げ、ヴァイキングのノルマンディー定着、シトー会による大開墾と布教の時代から、聖母崇拝=ケルトの地母神アナ(森林のような聖堂)への名人芸
2023/11/03
レモン
原作は未読で、ディズニー映画でのみ内容を知っている物語。カジモドが、美麗な大聖堂から外の世界への憧れを歌う朝のシーンが大好きな作品。アニメで知っていた気になっていたけれど、原作と内容がかなり違うことに驚いた。同時に、フロローがエスメラルダのショールを半ば愛おしげに扱うシーンで感じた疑問が解けた。隊長がなかなかのクズ男だったこともびっくり。ユゴーが、当時まだ存在していなかった映画的視点を小説に盛り込んでいるところなど、とても興味深い。これは原作をぜひ読まなければ。
2021/10/26
takakomama
あらすじを追いながらの解説がわかりやすく、ブックス特別章もよかったです。改めて、歴史や宗教、建築など著者の博識ぶりに驚き、理解するにはこんなにもいろいろな知識が必要なのか・・・ 私には絶対無理とため息。でも、面白そうなので、頑張って読みたいと思います。
2023/11/27
源次/びめいだー
面白かったです。
2024/03/30
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