「怖い絵」で人間を読む (生活人新書)
「怖い絵」で人間を読む (生活人新書) / 感想・レビュー
KAZOO
有名な絵がかなりここには紹介されています。表題通りにかなり印象が深くてじっくりと見たい絵ばかりです。それぞれの章の表題に「運命」「呪縛」「憎悪」などとありそれぞれ3~5枚の絵画が解説とともに掲載されています。この中では、福永武彦がこの絵に触発されて「死の島」という同じ題名で小説を書いたことも知っていたので、このベックリンの絵をバーゼルの美術館で見た時もしばらくその前から動けなかったことを思い出しました。
2016/02/07
ハイランド
「怖い絵」のバリエーション。本書はヨーロッパの王族(の悲劇)について勉強になりました。絵自体は有名なものであったり著者の他の書で紹介されていたりということで目新しい作品はあまりなかったのですが、イリヤ・レーピンという画家をよく知ることができたこと、ゴヤの晩年について知ることができたのが良かったですね。スペイン・ハプスブルク家のまさに自業自得ともいえる滅亡の歴史は、王族の内包する悲劇性を体現していました。著者の本はだんだん美術よりも歴史や当時の社会情勢を知るために読むという感じになってきたけど、ま、いいか。
2018/06/08
おいしゃん
ずっと気になっていたところ、ちょうどお譲りいただいた。美術館で絵を観るのが大好きなのだが、やはり絵の描かれた背景がわかると、より面白い。心霊写真のような「よく見たら怖い」という絵の本かと思いきや、意外にストレートに怖い絵が多かったが、居ながらにして美術館で音声ガイドを聴いているかのような本だった。
2016/01/14
しゅわ
【図書館】「怖い絵」シリーズが良かったので、番外編?のこちらも。好評だったNHK教育番組のテキストを加筆・再編集したもので、名画が描かれた経緯や、そこに込められた寓意、登場人物などの背景を知ってより深く絵を楽しもう!という「怖い絵」シリーズ3冊のエッセンスを凝縮したような内容です。新書サイズの為、絵は小さめですが、主軸以外の絵もカラーが多く嬉しかったです。ネタ的には既読分とほぼかぶっていましたが、あらためて楽しめました♪ ただ…せっかくのリズミカルな文章を邪魔しない絵の挿入位置は工夫して欲しかったです。
2014/08/21
ヘビメタおやじ
本編シリーズより面白く読みました。絵と絵のつながりが詳しく描かれ、怖さが増しています。絵を読み解く見方は、推理小説以上にサスペンスフルでたまりません。
2017/11/01
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