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死を見つめ、生をひらく (NHK出版新書)

死を見つめ、生をひらく (NHK出版新書)

死を見つめ、生をひらく (NHK出版新書)

作家
片山恭一
出版社
NHK出版
発売日
2013-07-06
ISBN
9784140884119
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死を見つめ、生をひらく (NHK出版新書) / 感想・レビュー

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たかこ

死生観について考えていた時におすすめいただいた本。深い深い死についての考察。結局死生観とは、死についての捉え方を問うものではなく、人生観なのではないかと思う。『死の問い方を「何か」から「何でありうるか」と修正し、一人一人が「死すべき私」を起点として自らの生を定義づけることだ。』『死を「諒解」できない社会』文脈がないと自分の死も、他人の死も受け入れることができない。宗教の言葉を借りるにしても、神も仏も一緒にしているような状態では、宗教では言い表せないのかも。難易度高めだったので、理解できない部分も多かった。

2022/07/21

「人は愛しうる者である、かけがえのないものを生み出しうる者である」そうだとおもう。「技術とは神が人間に仕掛けた罠である」これも首肯せざるをえない。しかし、でも、と言いたくなる。商品化された愛と、そうでない愛の見分けがつくのだろうか。そして、技術のない生活は可能なのだろうか。様々な作家や哲学者の言葉が引用され、理論としてはとても読みごたえがあった。ただ最後、著者は本当に、死を出発とした生き方を見つけたのだろうか?と疑問を持った。

2018/06/16

壱萬参仟縁

理解できる死と、諒解できない死、と、二つあるようだ。前者は、生命活動の停止、生命システムの破壊(17頁)。後者は、文脈依存ゆえに出てくるものなのだろう(13頁)。日本人というのは、あまり物事を分析的に考えない傾向にあるという(51頁)。だから、放射能漏れでもタンクが安上がりで杜撰なのに、食の安全や自らの線量への関心は薄い。国木田独歩はワーズワース、トルストイ、ゲーテのファンだったようだ(87頁)。共感。死の虚無に曝されている人間を救えるか?(123頁)著者の裏表紙遍歴は、農学から作家ということで僕に似る。

2013/08/28

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