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独裁の世界史 (NHK出版新書 638)

独裁の世界史 (NHK出版新書 638)

独裁の世界史 (NHK出版新書 638)

作家
本村凌二
出版社
NHK出版
発売日
2020-11-10
ISBN
9784140886380
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独裁の世界史 (NHK出版新書 638) / 感想・レビュー

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ykmmr (^_^)

『独裁』は勿論、『共和政』と『民主政』が違うのは分かっていた。同じ意味なら、言葉を2つ作る必要はないし、意味も実例の話も、もっと簡潔で良いはず。しかし、「世界のこの国が、この時に…。」というのは分かっていても、その違いや在り方、意味や経緯などを説明しろと言われると、分かっていない。その疑問を事例に基づき、分かりやすく説明されている。全てにおいて共通するのは、やはり、「過去の歴史をしっかり学んで、生かして行くこと」は勿論、その政治の長所や短所、周囲に及ぼした影響・繋がりを理解する。

2022/01/25

trazom

独裁を避けるためのギリシャ・ローマの苦難の歴史を分析し、絶対王政から脱却したフランス・ドイツの例、そして最後に、ヴェネチアのユニークな政体が紹介される。多くの内容が本村先生の従来の著書と重複しているが、本書では、先生の踏み込んだ発言が印象的。「所詮、民主主義はポピュリズム。大切なのはリーダーが見識と説得力を備えていること」「私がいま必要だと考えるのは、独裁を徹底的に忌避することではなく、部分的かつ限定的に取り入れていくこと」。歴史学の泰斗は、それでも、独裁という魔物を制御できると信じておられるのか…。

2021/03/26

skunk_c

著者は古代ヨーロッパ史の専門家のようで、特にローマ帝国政治史と、その中の「独裁官」や帝政(著者はこれをほぼ独裁と同義語で用いている)が本書のほぼ半分を占めている。その後いきなり絶対王政(ブルボン)に跳び、フランス革命からナポレオン、そして帝政ドイツ、スターリン、ムッソリーニ、ヒトラー(さらにプーチンも登場)と繋ぐが、これが「世界史」なのかと突っ込みたくなる内容。『独裁の欧州史』が適切な気がする。しかもビスマルクを独裁者とするあたり、そもそも「独裁」とは何かという定義がないので非常に恣意的に感じた。

2021/01/21

サケ太

手段としての独裁。どうしてもマイナスなイメージが付いてしまうこの言葉。歴史的には幾度ともなく存在してきた。何故、独裁は起こるのか。そして、彼らはどうやって滅んだのか。著者は独裁というものの利点として、判断と実行の速さをあげる。現在の世界の状況と照らし合わせても確かに、とは思えるが、腐敗を防ぐことは出来ない。腐敗しない独裁を行える体制としてローマ共和制を例にあげて、どのような運用がなされたかを描かれる。しかし、どのようにやったとしても全ての状況に対応できる政体というのは難しいのはないかと思わされる。

2020/11/10

ふみあき

「独裁の世界史」といっても、著者の専門がローマ史ということもあり、半分以上の紙幅が古代史(それもギリシャ、ローマ)で占められていて、私が興味のある近代以降(フランス革命、ドイツ統一、ロシア革命など)は、かなりあっさり目。また、本書はネット上での講義を文章に起こしてまとめたものなので、説明不足と感じる箇所もなきにしもあらず。

2020/11/14

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