私の文学史: なぜ俺はこんな人間になったのか? (NHK出版新書 681)
私の文学史: なぜ俺はこんな人間になったのか? (NHK出版新書 681) / 感想・レビュー
starbro
町田 康は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。町田 康の創られ型が良く解りました。著者がNHK文化センターで講演をするとは思いませんでした。還暦を過ぎ、随分と丸くなった気がします(笑) https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000886812022.html
2022/09/30
青乃108号
町田康の、多分、講演を文字起こしした本。日頃から「敬愛している」などと吹聴しておきながら知らんかった、まさかの俺と同世代。同じ時代を生きながら、彼は此の様な立派な本を著す御大におなりになったのに較べ、ああ俺は何と薄っぺらく無駄に生きて来てしまったのかと今さらながらに後悔し、猛烈なスピードで読んでいたらしゅうしゅうと頭から煙が出ている様な、あ、今、気が狂うという実感がして非常に恐ろしかった。
2023/06/23
ペグ
小説と違ってラジオ講座で話されているので、おとなしい。けれど町田康という人間がより近く、理解出来るような(勝手な錯覚かもしれないのだが)話の数々。何かの機会にはいつもおっしゃっているけれどご自身は愚か者であると。弱い男であると。だからこそ町田康はとてつもなく優しい。
2022/08/14
ふう
第一回 本との出会い『物語日本史2』から始まり、第十二回 これからの日本文学まで、講義をもとに編集されたもの。あの表現にはこんな土台や意図があったのかと、これまでの作品を思い出しながら読みました。町田氏との出会いは「おっさんは世界の奴隷か」というエッセイで、それから小説、猫との話へとのめり込んでいきました。共感し、わかったつもりでいても、町田氏はどんどん先に進んでいき、ついていくのが大変。それでも後ろ姿が見えるうちは、どこまで行くのか、何とか作品を読み続けたいと、この本を読んで改めて思いました。。
2022/10/06
鱒子
「自分語りはみっともない」という町田康氏が自分を語る。全12回の講演をもとに書籍化したもの。パンクロッカーから作家への転身(と言っていいものか迷いますが)は、言葉と文体、笑いへの感受性が豊かであれば、自然なことだったのでしょう。面白かった。読み返そう。
2022/10/11
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