遺伝医療とこころのケア: 臨床心理士として (NHKブックス 1062)
遺伝医療とこころのケア: 臨床心理士として (NHKブックス 1062) / 感想・レビュー
ぴょんぴょん
あとがきの言葉が印象的でした。「心理士だからといって、人のこころがよくわかるわけではない。むしろ、人のこころがいかにわからないものであるかということを、どれだけ体験的に知っているか、そのわからなさに対してどれだけ謙虚になれるかが専門性の一部」。
2013/02/13
きゅー
いまでは出生前診断で胎児の染色体異常を事前に調べることができる。特に親が遺伝性疾患の保因者である場合、生まれる子どものことを知っておきたいということもあるだろう。しかしそこで障害が分かったとき、次はその子を産むかどうかという選択肢に直面する。その選択肢に正解はない。著者は遺伝外来に勤める臨床心理士として、そうした人たちへの情報提供とセルフケアをサポートしている。どれも言葉にしがたいエピソードばかり。あり得なかったもう一つの未来を知ることはできない。心が重たくなる。
2024/04/16
fieldh
仕事上、ダウン症の子供さんなどの手術をすることも多く、ご両親の気持ちなどをいろいろ考えていたのでこういった本を読もうと思っていた。いろいろな具体的事例について専門的な部分も含めつつ気持ちをこめて語っておられ、非常に良かった。心にぐっとくるものがあった。自分自身の気持ちをある程度整理するのにも役立った。これからも何度か読むことになるだろう。
2012/07/02
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