日本という方法 おもかげ・うつろいの文化 (NHKブックス)
日本という方法 おもかげ・うつろいの文化 (NHKブックス) / 感想・レビュー
白義
日本論の最高峰。歴史上、常に多種多様な展開を見せた日本文化を一つの概念や時代でくくったりせず、多様さを支える文法、思想を探っている点で今までの日本論より視点がいい。そこから日本文化を古代から近代までいつもの流れるような語りで綴り、それぞれの世界をじっくりと披露してくれる美しい本だ。日本という方法から再び日本を考えるための、必読の本
2012/02/28
井上裕紀男
「てりむくり」の話や内村鑑三の苦悩、学問から日本の失敗まで、編集大家の松岡氏らしい日本解き明かしが新鮮。万葉仮名から紀貫之日本語計画のくだりも個人的には面白く、日本というものの成り立ちを新しい角度から確認できたような気がします。 西郷隆盛が引き取っていったものは「空」だったかという下り。「若水」というキーワードなど、改めて自身でも調べてみたくなる話が多い。 それこそ私の勝手な見方ですが、本書がNHKで放送されて出版もされたというのがまた面白く感じます。日本の周辺を探ったに過ぎないからか否か。
2023/12/02
ゆうきなかもと
一読めはなんだかよく分からなかったが、久々に読み直して見ると、得るところはあったと思う。 異質なものを受け入れて、いろいろ組み合わせたり並べたりすること。そして、喪失や空虚さがあるからこそ、何かが生まれるということ。 このあたりが日本という方法なんだと思った。
2018/11/09
冬見
「どんなことにだって、醒めても胸が騒ぐのは当たり前。むしろ醒めもせず、夢もなく、胸騒ぎもなくなってしまうことのほうが危険」薦められて。良書。面白かったです。方法の国としての日本。日本を日本たらしめる「日本的編集方法」について。十三章に分かれていて読みやすかったです。ーー春風の花を散らすと見る夢は醒めても胸の騒ぐなりけり
2015/05/10
あちゃくん
日本という国の持っている文化に、自信と希望が持てる本です。たしかに、「あえて仕上げないで、想像力で補うとか」、変化していくものを愛でるとか、日本人的な感性ですよね。
2012/03/27
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