オペラ・シンドローム 愛と死の饗宴 (NHKブックス)
オペラ・シンドローム 愛と死の饗宴 (NHKブックス) / 感想・レビュー
たくのみ
ゲスの極みのなんとかさんが、二股でたたかれていたけど、オペラの世界にはその上を行く、ゲスの極みがいた。その名は「ドン・ジョヴァンニ」。 口説き落とした女性の数は2065人!老婆から乙女まで手当たり次第というすさまじさ。オペラの紹介がわかりやすい。使い回しの多いロッシーニ。共感をよぶ「ルチア」「ノルマ」。ファンタジーなオタク心を揺さぶるワーグナー。蝶々夫人をめぐる日本人観のずれ、そして島田先生の「Jr・バタフライ」。オペラはすべてが許される。なるほど。
2016/01/20
禿童子
みあさんのご紹介本。モーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」をはじめとする代表的なオペラ9作品を詳細に解説するというにとどまらず、島田雅彦の音楽芸術論が展開されているので、終始飽きることなく面白く読めた。特に、島田さん本人がプッチーニの「蝶々夫人」の続編を構想した「Jr.バタフライ」のリブレットを書いていたのは興味深い。ショスタコーヴィチのオペラがスターリンの逆鱗に触れた史実は承知していたが内容はこの本で初めて知った。「日常を忘れさせる音楽的媚薬」「オペラではすべてが許される」など印象に残る言葉が多い。
2017/01/17
KAZOO
作家で大學教授の先生がこのようなオペラの本を書いているとは思いませんでした。オペラをわかりやすく人間関係など図解にしてくれて説明してくれています。音楽評論家の人にはない説明の仕方で興味をうまく持たせる感じがしました。
2014/01/11
はづき
オペラマニア、島田雅彦氏のオペラ案内。 まあなんとイカレた話の多いことか。感情移入とか、共感とか、ないよね。できない。日本の古典芸能もそうだけど。 ガイドとしてとても面白い読み物になっているのは流石ですね。以前「彼岸先生」とか好きで読んでいましたが、また読もうかな。 この本は、教育テレビで放映された番組のテキストを元にして加筆されたものみたいだけど、その番組とは、最終回で佐藤しのぶさんと島田さんが乾杯の歌を歌っていた番組かしら。きちんと観ていなかったけど、そこだけ鮮明に覚えてる。緊張しまくってる雅彦さん。
2017/01/23
おくりゆう
敷居が高そうな印象の「オペラ」の入門書にして島田雅彦氏のオペラへの愛と情熱が伝わってくる一冊。人名は覚えにくいのですが、各オペラのあらすじはとても分かりやすく、オペラの歴史から魅力、楽しみ方を学べる本でした。しかしながら、やっぱり実際に観てみないと、とは思いますし、観たいと思いました。
2013/12/01
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