ウェブ社会のゆくえ 〈多孔化〉した現実のなかで (NHKブックス)
ウェブ社会のゆくえ 〈多孔化〉した現実のなかで (NHKブックス) / 感想・レビュー
i-miya
2013.09.23(読んだわけではありません、日経新聞2013.09.22書評欄から) 2013.09.23 書評者=評論家、宇野常寛。 鈴木謙介、1976生まれ、関西学院大学准教授、理論社会学専攻、『暴走するインターネット』。 見出=生活の変化と「つながり」。 日がな一日、スマートフォンを手にして、移動中も、会議中も、友人や家族に会っているときでも、目の前に「いない」どこかのだれかとコミュニケーションを取る。 昔なら「メディアに耽溺する病的な若者」。
2013/09/23
Miyako Hongo
携帯端末の普及によって、誰もがどこにいてもネットに繋がったり、写真を撮ったりできるようになった。それにより、従来の場を元にした共同体が変質しかけてるんじゃ、という指摘。□デート中に携帯を弄ったり、街中のケンカの写真をネット投稿したり、人々の行動様式がネットの登場で変わったのは間違いない。それが儀式や祝祭、地縁で繋がるコミュニティーを崩壊させると言われれば、そうかもと思う。けど壊れる訳じゃなく、形が変わるだけじゃないかな。生きることも死ぬことも変わらないんだし。□技術寄りの本かと思ったら社会学の本だった。
2016/07/09
ミズグ
多孔化された現実のなかで、意味の分断における共同性の継承を問題とする。 本書では儀礼的な形式性を重んじていた。なるほど、勉強になった。 子供を育てていると子供によく言われる「こんなこと、何の意味があるの?」 と。儀礼はそれを行う人々の生活に、価値と意味を与える機能を持つ。
2013/11/04
あいくん
☆☆☆☆インターネットが普及して、ウェブの空間がリアル空間と結びつく「多孔化」が進行しています。ウェブ社会はつながりを取り戻せるかどうかを論じています。現代は現実とウェブが融合する時代だと言います。ウェブと現実は区別できなくなりました。ウェブは偽物で、現実が本物というわけではなくなりました。少し前までは、ウェブにアクセスするのは固定されたパソコンでという印象が強かったのですが、いまではスマホが普及して、わたしたちは目の前の現実と画面の中のもう一つの現実をどう折り合いをつけるかについて悩むようになりました。
2020/01/15
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共同体は同じ場を同じ目的で共有していることが大事。しかし、スマホを取り出すと、その場の表面に穴があいて外につながる。その多孔化が空間を破壊していく。たとえば、デート中のラインチェックや、高級料理を写真に撮ることなど。目の前の人間が第一という考えは主流ではなく、モニターの向こうの遠いがゆえに、その目を気にしざるをえない人間が大事なこともある。40min。
2017/02/15
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