ドストエフスキー『罪と罰』 2013年12月 (100分 de 名著)
ドストエフスキー『罪と罰』 2013年12月 (100分 de 名著) / 感想・レビュー
まさむ♪ね
ドストエフスキー『罪と罰』を光文社古典新訳文庫版の訳者亀山郁夫さんが読み解きます。ペテルブルグの写真や地図なんかも掲載。進行に合わせた4種の人物相関図もわかりやすい。物語をふり返りながら楽しく読みました。テレビで動く亀山さんも初めて観ました。ふり返ってあらためて思ったのが、スヴィドリガイロフの存在の大きさ。ほんと謎めいていて魅力的なおっさん!ぜひ、別訳で再読したくなった。工藤訳【新潮】、江川訳【岩波】、米川訳【角川】さあ、どれ!
2014/01/29
散歩いぬ
テクストだけでも面白さは充分あるのだが、その外側というのが作品理解の上で重要であることを改めて思う。殊に欧米文学では宗教の教養の必要性を感じる。感じるが、根がずぼらに出来ているので、自分の興味が伴う良書に出会いたいと願うばかり。ともあれ亀山先生のドスト偏愛ぶりが熱いテキスト。良い。
2013/11/30
nbhd
いますぐ、十字路に行って、そこに立つの。そこにまずひざまずいて、あなたがけがした大地にキスをするの。それから、世界中に向かって、四方にお辞儀して、みんなに聞こえるように、『わたしは人殺しです!』って、こう言うの。そうすれば、神さまがもういとどあなたに命を授けてくださる…こういう、解説したものの中の引用でも、やっぱりしびれる。「罪と罰」のロシア語原題は「犯罪と刑罰」もしくは「犯と罰」に意味が近く、犯=プレストプレーニエという語は語源的に「踏み越える」という意味があるそうだ。
2013/11/30
tsubomi
2014.01.13-01.31:「罪と罰」の1部を読んだら、この本の第1部の解説を、という感じに6部まで読み進めました。人物の相関図、全エピソードの時系列での表示、街の地図が挿入されていて、小説の巻末に附属されている読書ガイドと併せて読むと作品の理解がしやすいように工夫されていました。特に当時のヨーロッパの政治情勢(ナポレオン主義)、農奴解放運動や社会主義革命への萌芽、キリスト教改革への同調と反発のようなロシア独自の問題についてと、ドストエフスキー自身の経験について解説されているのが参考になりました。
2014/01/31
fumikaze
著者の想いが熱い。
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