太宰治『斜陽』 2015年9月 (100分 de 名著)
太宰治『斜陽』 2015年9月 (100分 de 名著) / 感想・レビュー
tomi
Eテレで放送された番組が面白かったので、テキストで出ていた事に気づいて読んでみる。「斜陽」は太宰作品の中でさほど好きな作品ではなかったが、高橋源一郎氏のくだけた語り口がとても解りやすく、改めてこんなに面白い作品だったのかと思った。男視点が主流の当時、母娘の葛藤を扱った新しい作品だったとの指摘など興味深い。
2015/10/30
まさむ♪ね
素晴らしいテキストだった。フランクな語りから太宰への愛がにじむ。「ほんとうのこと」を見ることのできるだれよりも澄んだ目を持ち、自らの弱さをつつみ隠さずさらけ出す。時代と世間と社会と、ひとり孤独に戦った。ある「革命」のために。太宰はあまりにも自分に正直に生きすぎた。不器用すぎた。だからこんなにも心にドンッと響いてくるんだ。さて、太宰といえばあの方、今をときめく芥川賞作家又吉氏が登場する番組最終回も楽しみ。高橋源一郎×又吉直樹の太宰愛バトル?!必見です。
2015/09/20
to boy
斜陽を素材にしたひとつの太宰論。確かにその通りだと思いますが、それだけじゃないような気もします。私は奥野さんの太宰論のほうが好きだなぁ。
2015/08/29
kaya
とにかく語りが上手い。短い平易な文が続くからか、息継ぎのタイミングがいい感じ。番組も見たけれど、気取ってなくてとても好印象でした。高橋氏は太宰のことを"集合的無意識の体現者"と表現ていて、大いに納得。だから皆、太宰の作品を読んで「ここに書いてあるのはわたしだ。」と思うのでしょう。
2015/09/05
散歩いぬ
テキストならざるテキスト。めちゃくちゃフランクな口語体で書かれていて、ああ、源さんだなと。講座の第一回を見たのだが、ものすごくプレゼンが上手い。かつて「退屈な読書」からのブックガイドシリーズを読み耽っていた身には懐かしい。テキストは言わずもがな面白い。え、もう終わりですか?というくらい。勿体無いので中身には触れない。読むべし。あと、恋多き作家として高橋源一郎を講師に選んだのだとしたらNHKもやるな憎いねと。
2015/09/03
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