マーガレット・ミッチェル『風と共に去りぬ』 2019年1月 (100分 de 名著)
マーガレット・ミッチェル『風と共に去りぬ』 2019年1月 (100分 de 名著) / 感想・レビュー
れみ
映画見たことなし、小説読んだことなし、あらすじもよく知らない。でも名前だけはよく見聞きしていたから、どんなお話なのか気になってた。なんというか、…スカーレットってものすごい人ね。褒められたものではない言動もたくさんあるのになぜか憎めないし、心惹かれる。個人的には、スカーレットのライバル的な存在として登場するメラニーがお話が進むにつれて色々な面を見せるところにも心惹かれる。
2019/01/28
マリリン
脳裏に残像していた情景は意外にも映画ではなく本を読んで得たものだ。鴻巣氏の解説が面白い。スカーレットとメラニー、二人でひとつのキャラクターとの見解は驚きと共感。それが作者の分身というのも。書くという作業の中で作品のどこかに自身を落とし込む?当時の南部社会への批判を込めて...そうかもしれない。”タラ”を守る為(お金の為)妹の恋人を奪う暴挙にでても、算術にたけ男の前で裏表を使い分ける女性でも、今を生き抜こうとあがく姿勢。「あした”タラ”で考えればいい。今日とは別の日だから」...作品の魅力はここに在る。
2020/08/31
Prince of Scotch
2019年1月にNHK-Eテレで放送された「100分de名著」のテキスト。映画は「永遠の名作」として今日も屈指の人気を博しているが、原作のほうは映画を上回るスケールで、映画では取り上げられなかった数多くの人間模様も細やかに描写されているあたり、より魅力的なストーリーになっている。訳者である鴻巣友季子さんの視点から物語の中の主要なシーンに関する解釈が非常に興味深かった。自身、原作を講読中、「作品ガイド」としていま一度、読んでみたいと思う。
2019/01/27
jamko
今後「風と共に去りぬ」を読む人は絶対この名著のテキストも一緒に買ったほうがいいと思う。原作を何倍にも楽しめるから。とくに文体にこそ本作の魅力があるというのは、そんなこと気にしなくても勢いで読んじゃく面白さがあるからこそ、一語一句丁寧に読み解く作業をした翻訳家さんならではの気付きだと思った。もう一人のヒロインとしてのメラニーにスポットライトを当てた構成も印象的。
2019/01/31
コニコ@共楽
いままでスカーレットにスポットを当てた読み方をしてきたが、鴻巣さんはメラニーに注目し、黒メラニーなところを深読みしている点は非常に面白いと思った。また、彼女がこの小説を現代的「萌え文学」だと言っていることも、林真理子の「スカーレット」を読んでも納得できる。ただ、レットと母エレンを二人の母だととらえている点は、そうかなぁと感じる。もう一点、ボケとツッコミ文体も、自由間接話法と自由直接話法を挙げて、当時として前衛的な妙技だとするのは疑問だ。原文も読み込んでみたいと思う。
2020/06/17
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