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ブルデュー『ディスタンクシオン』 2020年12月 (NHK100分de名著)

ブルデュー『ディスタンクシオン』 2020年12月 (NHK100分de名著)

ブルデュー『ディスタンクシオン』 2020年12月 (NHK100分de名著)

作家
岸政彦
出版社
NHK出版
発売日
2020-11-25
ISBN
9784142231201
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ブルデュー『ディスタンクシオン』 2020年12月 (NHK100分de名著) / 感想・レビュー

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ゆいまある

知念実希人が、李琴峰に対し差別的な発言をした際に、Twitterでの相互さんが、知念実希人を非難する意図で、医師には現政権支持者が多いというような発言をした。いやちょっと待って。医師だけど差別主義者とひと括りにされたかないんだけどと反論した時に出てきた言葉が「ディスタンクシオン」。特権階級は階層を維持するために政治的な変化を好まない筈だと。でも違うんだよ。マイノリティを理想化するのもまた特権階級の癖。共産党のエライ人も知識と教養を滲みださせてるよね。ブルデューは多分100分で分からない。

2021/09/21

アキ

ブルデューは我々の趣味が社会階層と学歴により傾向づけられ、そのメカニズムをハビトゥス・界・文化資本などという概念で描き出した。低い階層出身であったブルデューの怒りが背景にある。支配層の「現実の差異を自然化する」実例は周りにも見られる。「趣味とは嫌悪である」「趣味嗜好は闘争である」は、個人的な趣味である読書界にも当てはまるなと思いながら読んだ。NHKEテレ第4回の「他者の合理性」という言葉に著者の仕事や著作の原点を見て取れた。この本の原典は難しそうで読もうとは思わないが、社会学には興味が持てる内容であった。

2020/12/30

かみぶくろ

3.9/5.0 岸政彦さんの説明が非常に分かりやすく、サクッと読めて学習としてかなり効率的。ブリュデュー社会学の本は読んだことがなかったが、かなり構造主義的かつ決定論的。それでも「有限の規則のなかで無限の行為を産出していくこと」を自由と読み替える解釈は、確かに建設的な態度だと思えた。

2021/02/06

やまやま

フランス社会の大きな特徴の一つは、都市エリートが社会を動かすことに人々が従うことなのかと再認し、スローガンとは実現しがたいことを主張するという意味で自由・平等・友愛は皮肉な表現であると理解できる。自分の感性は所詮社会的な産物であり、共産主義や民族解放であっても、所詮本人の経験と知覚の限界があるところでしか認識されない課題という皮肉の中で一生懸命生きてきたブルデューという位置づけは単純化しすぎかもしれないが、まさに空気は空気を欠いたところでその必要性が強く認識されるように、現実を見ることの困難さを感じる。

2020/12/27

yumiha

Eテレを見たのをきっかけに同居人が購入。そのおまけで私も読み終えた。一番の驚きは、いわゆる趣味ですら「学歴と出身階層によって規定されている」ということ。また、その趣味の世界でも、水平的な広がりだけではなく、「垂直的な構造の中で自分のポジションが上に来るように」しのぎを削っているということ。言われてみれば、思い当たる節が多々ある。この読メの世界でも、読んだ冊数?ナイスの数?感性の鋭さ?理解の深さ?独自性?などなどの自分のルールで、較べ合っている側面があるのかもしれない。

2020/12/21

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