NHK宗教の時間 「観無量寿経」をひらく (NHKシリーズ NHK宗教の時間)
NHK宗教の時間 「観無量寿経」をひらく (NHKシリーズ NHK宗教の時間) / 感想・レビュー
くれは
少し長いけどp152-p153が本書の内容をほぼ総括していると思うので以下引用。 ”ユングは、無意識の奥底には人間が本来的にもっている具合の悪いものが押し込められていて、それが表面化すれば自我など簡単に壊れてしまうほどの力をもっているとも考えました。例えば、ものすごい攻撃性や差別性や憎悪やサディズムやマゾヒズムなど、抑圧せねば社会生活を送れないようなものです。それらと向き合うのは容易ではありません。
2020/09/29
ken
浄土三部経の一つ「観無量寿経」を読み解く。「王舎城の悲劇」と呼ばれる物語では、未生怨、子殺し、親殺しといった罪と苦悩の問題が扱われるが、これを出生や家族の問題として見れば、現代でも重大な問題だと言える。生まれながらに罪業を背負い、その罪の意識に苦しむ孤独なものを、浄土仏教では「悪人」と呼ぶ。社会通念では救われないものが受け止められ救われていく道がある。七高僧の一人、善導は観無量寿経のこれまでの読みを大きく変え、他力仏教の世界を提示した。それは法然、親鸞へと受け継がれる浄土仏教の一つの分岐点だったといえる。
2020/09/15
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