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犠牲者は誰だ (ハヤカワ・ポケット・ミステリ (277))

犠牲者は誰だ (ハヤカワ・ポケット・ミステリ (277))

犠牲者は誰だ (ハヤカワ・ポケット・ミステリ (277))

作家
ロス・マクドナルド
中田耕治
出版社
早川書房
発売日
1985-04-01
ISBN
9784150002770
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犠牲者は誰だ (ハヤカワ・ポケット・ミステリ (277)) / 感想・レビュー

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セウテス

探偵リュウ・アーチャーシリーズ第5弾。〔再読〕車を走らせていたアーチャーは、撃たれた血まみれの男を見つけ、病院へと運び込むが、男は間もなく亡くなってしまう。彼はトラックのドライバーで、車ごと積み荷を強奪されていたのだ。アーチャーは男の雇い主から、盗まれた車と積み荷を探す依頼を受ける。この時期のアーチャーは、若さが有りタフで正義感を前面に出す、作者としても作り込みの最中だと思える。隠された人間関係や暗い過去が、明らかになる展開は読み応えがある。終演は強烈であり鮮やかだが、真相には犠牲者は誰だと叫びたくなる。

2017/07/25

ホームズ

今回は今までのシリーズの雰囲気とは少し違った感じなのかな~。アーチャーが被害者や関係者の影や弱さに同情してたり暗い雰囲気があまりなかった感じがした。展開としては面白かったので良いんですけどシリーズの雰囲気も好きだから少し残念。

2012/05/23

koo

 リュウアーチャーシリーズ5作目、車の運転中路上で瀕死の男を発見し行きがかり上救出、男の死亡後も自分から積極的に事件の真相を探ってゆくというストーリー、傍観者スタイルの後期作と比べると別人かと思うほど若さが出て殴り合いはともかく色恋沙汰まで見られるのは新鮮でした。かなり複雑なプロットですが後期作の傑作を窺わせるような真相、真犯人なので自分の様に後期作からロスマクに入る読者には真犯人はわかりやすいかもしれませんがロスマク版通俗ハードボイルドとして楽しめました。

2024/05/02

ポン・ザ・フラグメント

ここんとこ古いポケミスを読んでいる。何年ぶりのロスマクだろうか。「ウィチャリー家」も「霊柩車」も「さむけ」も読んでいるのだが、よく覚えていない。歳のせいかとも思うが、チャンドラーやハメットは覚えているぜ。この機会にもう一度読み直してみるのもいいか。ロスマク定番の家族関係にはちょっとげんなりさせられるが、語りの一つひとつにぞくぞくする。とくに各章末のパラグラフは痺れる。一人称ハードボイルドのカッコよさはこういうとこに尽きるよなあ。

2016/01/16

mordidaman

アーチャーシリーズ第5作目。手に入れた順に読んでいるのでアーチャーの印象が定まらない。 偶々血塗れの男を拾ってしまったアーチャーは、否が応でも事件に巻き込まれていく。 本作のアーチャーは、擦れっ枯らしのハードボイルドファンからすると、「まだまだ青臭い」と呼ばれる様な行動をとる。殴り殴られ、容赦なく発砲、何人もの女性とはキスをするし、「常に冷静な、質問する観察者」と言える探偵としては些か似つかわしくない。 プロットは少し込み入っており解りづらいし、相変わらず男も女も不幸な人物が多いけど良い作品です。

2023/11/17

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