聖アンセルム923号室 (ハヤカワ・ミステリ 506)
聖アンセルム923号室 (ハヤカワ・ミステリ 506) / 感想・レビュー
Ayumi Katayama
百年前の米国に旅してきた。聖アンセルムホテル923号室。1917年4月6日第一次大戦開戦。1918年11月11日第一次大戦休戦。1929年10月24日ウォール街暴落。1941年12月6日真珠湾攻撃。その時々の歴史の中で過ごす聖アンセルムホテル923号室の一夜。不思議と惹き付けられる語り。あるいは感嘆する描写。『とうとう、死がおとずれたのだ。生のうち大半をしめる広大な無意識の部分、それが死だ。いやあるいは、すべてを包含する死という無限のなかで、意識のうちのほんの小部分ーそれが生命というべきではなかろうか?』
2020/11/29
cinos
ミステリではなくてエンターティンメントだそうです。7つの短編が織りなすドラマの主人公はホテルの一室です。月日が隠された第6話がなるほど。
2017/06/10
きあ
【図】有栖川有栖先生の作品に出ていたので気になって探してみた。この作者はホテルの一室で生活していたらしい…。だいぶ古い本らしく図書館の奥の奥にしまわれていて出てきた本は変色していました。内容はあるホテルのある一室に滞在する客の物語で7つの短編集。だいぶシュールな話が多かったし、時代背景が古いのと海外物なので文化の違いとで戸惑うことが多かった。
2016/02/21
yu yu
素敵な、ホテルの一生のお話でした。 有栖川有栖さんの本で知りました。
2016/01/17
もちもち
有栖川有栖先生の『鍵のかかった男』の作中で紹介されていた小説。 地元の図書館にあったので、ついつい手にとってしまいました。 舞台はとあるアメリカのホテルの開業から閉店までの約60年間、923号室に訪れた人々を描いた小説です。 それぞれの章ごとに特徴があり、サスペンスだったりラブロマンスだったり、あっさり読めるのに味わい深く、最後の章は思わず泣いて感動してしまいまし。
2015/11/01
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