悪夢 (ハヤカワ・ミステリ 776)
悪夢 (ハヤカワ・ミステリ 776) / 感想・レビュー
のざきち
本書も大学時代先輩から「面白いから読め」と言われた1956年物の短編集。いずれの作品もウールリッチが得意とする、追いつめられる者の心理状態が巧みに描かれていて短編とは言え極上のサスペンスを堪能できました。推しは妻の浮気を怪しんだ男が、愛人もろとも妻を殺害すべく時限爆弾を自宅の地下室にセットするも、偶々居合わせた泥棒に拘束され爆弾のある地下室に閉じ込められてしまう恐怖を描いた「午後三時」。
2020/11/27
吉外武男
夜中にベランダでタバコふかしつつチマチマひもといていたのを、ようやく読了。ウールリッチはミステリーの作家というよりサスペンスの人なのネ、ってのがよく判る作品集。表題作の種明かしなんて、うるさ方の本格マニアが怒り出しそう。アチシは別にミステリー読みではないからいいのだけど。エンタメ読書はフィーリングだよと思うておる身としちゃ、しんみりと余韻漂う作品が多いのが好み。図らずも夜喫煙のお供にピッタリな本だった訳じゃのう。
2018/06/22
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