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ラブラバ〔新訳版〕 (ハヤカワ・ミステリ 1926)

ラブラバ〔新訳版〕 (ハヤカワ・ミステリ 1926)

ラブラバ〔新訳版〕 (ハヤカワ・ミステリ 1926)

作家
エルモア レナード
田口俊樹
出版社
早川書房
発売日
2017-12-06
ISBN
9784150019266
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ラブラバ〔新訳版〕 (ハヤカワ・ミステリ 1926) / 感想・レビュー

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ケイ

理解に苦しむ世界だな。モーリスとジーンがどういう人かは、最後のページに書かれているとおり。それが分からないのはラブラバだけじゃないのよ、まったく。色んなカッコいい経歴の持ち主なのにね。麻薬の捜査に、シークレットサービスに、写真の腕。なのに、なんてモノに振り回されてるのかしら。情けない。きっと、彼の目は白黒しか見えないレンズなのね。シワもタルミもくすみもよく見えない。もしかしたら輪郭しか分かってないのかも。物事の白黒すら怪しいんだから。

2018/02/25

starbro

図書館の新刊コーナーで新訳版を見つけて、かなり久しぶりにエルモア・レナードを読みました。軽妙な会話&ストーリー展開で楽しめましたが、これがエルモア・レナードの代表作、アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞受賞作というと微妙です。

2018/01/23

harass

ひいきだった作家の代表作の新訳。舞台のマイアミ高級住宅地で、表題の名のカメラマンは少年時代に憧れた映画女優に出会う。凶暴で愚鈍なハンサムな白人と頭の回るキューバ難民のコンビが何やら企むのだが…… 彼の作風を再確認した。生きた会話と類型を外す人物造形と予測のつかない展開。あとがきにあるが独特の話法が肝か。旧訳から十数年ぶりの再読であるが、車椅子のシーンには再度感心。癖のある変化球ばかりで、面食らうところもある。この作家のベストとは思わないが、初レナードとしてはおすすめ。

2018/02/14

キクチカ いいわけなんぞ、ござんせん

すご、カッコいい男ラブラバ。誰かが誰かを騙しているのだけど、何を書いてもネタバレだから何も言えない。キューバから難民が押し寄せた頃のフロリダ。ダンスとお酒とプールの老後を送るお金持ちの老人達と、貧しい難民たちで一種退廃的なフロリダで何が起こっているのか。なんだか不気味なラスト。ジーンみたいなステキな50女になりたいものである。

2019/06/02

田中

こんな結末になるのかと新鮮に驚いた。ラブラバは、ひとつの米国的騎士道精神を体現したように感じた。劇中劇のような元スター女優を取り巻く犯罪ものである。そんな中で悪漢たちのヌケ作ぶりが面白い。レナード後期作品の中で村上春樹さんが自らの造語である「コンテンポラリー・ノワール・ミステリー」の中では一番好きなのがこの本であると述べている。だからとても興味深く読んだが、最後は優しい感情がわき上がってきた。事件の本質から常に外れている脳天気な老人モーリスに親密感を覚える。彼が居るから周りは幸福になるのだろう。

2021/11/28

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