デューン砂の惑星 3 改訂版 (ハヤカワ文庫 SF 88)
デューン砂の惑星 3 改訂版 (ハヤカワ文庫 SF 88) / 感想・レビュー
NAO
ポウルと母は、何度も死と直面しながら、ついにフレーメンの族長スティルガーと出会う。砂の惑星に住むフレーメンにとって、物資は乏しく、水は何よりも貴重であるため、水に関わる彼らの特異な習慣が描かれているが、それは、究極のエコロジーである。フレーメンの夢は自分たちの母星アラキスを緑の星にすることであり、それこそが、この話のテーマだ。スティルガーたちと合流したのち、いくつもの試練を乗り越え、ポウルは、ついにムアドディブというフレーメンの名を手に入れる。仇敵ハルコンネン家に捕らえられた公爵家の暗殺者スフィル・ハウト
2015/10/05
新田新一
この巻では、主にポウルとジェシカがフレーメンに受け入れられていく過程が描かれています。水が極端に少ないので、水を貴重品とみなすフレーメンの文化が生き生きと描かれており、異質なものを緻密に描き出すSFの醍醐味の一つを味わうことができます。SFで描かれる未来社会は、多かれ少なかれ現在の世界の反映であることが多く、物足りなさを感じることもあるのですが、この『デューン』で描かれる遠い未来の社会は不可思議で、底の知れないところがあって、どこまでも惹きつけられます。
2024/09/15
姉勤
砂漠の星の民、フレーメンに匿われたポウルは、コミュニティーに参加する資格と、伝説になぞるような資質を試され、そして母ジェシカの魔女としてのちからの発現に、畏れ奉られる。一方の謀略によってアラキスを征服した男爵は、動かした皇帝の兵の軍資金を賄った宇宙教会の要人かつ皇帝の代理人の伯爵から嫌疑をかけられ、また文武に秀でた甥との確執の萌芽に、きな臭さと民族的解放の潮流がクロスし、第二次大戦前の中東をモデルとした、古典SFが昨今の世界情勢とかぶる。
2015/11/18
Tadashi_N
対立の構図が見えて来る。砂漠で生きるためには、テクノロジーが必然。
2022/04/01
友和
3巻を読了。ちょっと難解なストーリーだが、矢野徹の翻訳で読みやすい。次で最終話、どうなるか楽しみ。
2014/07/23
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