悪徳なんかこわくない 上 (ハヤカワ文庫 SF ハ 1-6)
悪徳なんかこわくない 上 (ハヤカワ文庫 SF ハ 1-6) / 感想・レビュー
roughfractus02
殺害された女性秘書の体に脳を移植されて若返る大富豪の老人が次第に女性の所作、習慣、思考を身につけていく本書の前半は、孫娘達との自分の遺産の相続争いの中で、女性の体を持ち脳も女性化する自らのアイデンティティを法的に証明する困難がテーマとなる。一方、死んだ秘書の魂が老人の脳と対話をするSFらしくない設定は、表面上は男女の入れ替わりの物語だが、自らの生を賭けるファウストと彼を悪徳へ導くメフィストフェレスの関係を思わせる(老人の名がドイツを連想せよと言わんばかりの「ヨハン・セバスチャン・バッハ・スミス」なので)。
2023/11/26
2兵
元々ハインラインは大好きだが、この何とも不穏な感じのタイトルに惹かれて読んでみた。由来は旧約聖書の一節からだそうで『メトセラの子ら』と言い『獣の数字』と言い、ハインライン、聖書からの引用が多いなあ。よぼよぼのお爺ちゃんが、若い女性の遺体と脳を入れ替えて、結果、若返って蘇生し、更にその女性の魂?というか思念みたいなのもついでに頭の中に同居してしまう事になり、だんだん"女性"としての自分に目覚めていく…という割と衝撃的な内容。上巻の殆どが会話で占められており、その内容は、何というか結構グロテスク。
2017/02/13
サノバ
私には面白さがわからない
1985/08/15
wm_09
読んでる者を奇妙な背徳感に駆り立てる恐怖の小説。ダーティ・オールド・ダーリンって可愛いと思う。どうやってオチをつけるのか期待大。(ローウェル嬢)
2009/11/11
hoehoe
(て)
2023/01/16
感想・レビューをもっと見る