永遠の終り (ハヤカワ文庫 SF 269)
永遠の終り (ハヤカワ文庫 SF 269) / 感想・レビュー
催涙雨
話の内容に関しては童貞が初恋の女性に熱をあげて他を一切省みず法を犯し他人に対して勝手に疑心暗鬼になった挙げ句八つ当たりで組織をぶち壊そうとするような非常にしょうもないもの。少なくとも自分に共感できるものではない。終盤に世界設定の詳細なお披露目があって、その過程で上記の暴れっぷりにも意味合いが出てくるのだが、最後まで話の筋を面白いと思うことはなかった。歴史を調整する組織〈永遠〉をはじめ設定方面は全体的に素敵なものなので、物語の切り口が居丈高な童貞の恋愛感情でさえなければイメージは違っていたと思う。
2019/11/22
kochi
人類は時空間を超えた組織エタニティ(永遠)を作り出し、戦争を阻止する等の現実矯正を秘密裏に行うことで、最大多数の幸福を目指していた。組織のメンバーのハーランはタブーを犯すことで、エタニティの生い立ちと存在の秘密を知る。やがて、人類のあるべき姿の選択を迫られたハーランの決断は?!… アシモフには珍しい時間テーマのSFだが、代表作『ファウンデーション』シリーズにもちゃんとつながり、他シリーズも読みたくなるところが良くできているf^_^;
2015/10/11
ちゃちゃ
(活字が細かくて大変だったなり。頑張った。)ハーラン君は、情緒不安定で心配でした。でも、最後はしっかり選択できたのだね。それにしても、7万世紀とか言われても…。一万世紀行ったり来たりなんて、適応できん。
2019/01/01
roughfractus02
従来のタイムトラベル物語ではタイムパラドクスを回避するエピソードが多いが、本書ではタイムライン自体の脆弱さを前提とし、それを修正するために時間旅行する永遠人(エターニティ)の一人を主人公とする。一方、時間を含む現実にいる普通人には永遠人の修正は残酷な変動でしかない。ベンサム「最大多数の最大幸福」の矛盾を体現した物語世界では、永遠は変化をタイムライン化する意識のようであり、現実は初期値に鋭敏な複雑系的世界のようだ。主人公が永遠へ戻る術をなくすと無限のバタフライ・エフェクトがざわめき出すようなラストが見事だ。
2023/07/16
モリータ
あまりワクワクしないので挫折。
2017/06/01
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