血は異ならず (ハヤカワ文庫 SF 500 ピープル・シリーズ)
血は異ならず (ハヤカワ文庫 SF 500 ピープル・シリーズ) / 感想・レビュー
ニミッツクラス
00年の税抜740円の2刷(初版82年440円)。ピープル・シリーズの一冊で6編を収録。新井氏のカバーは巻頭の表題作の浮遊する幼女ララなどを描写。著者のF系の作風が苦手な人でも、本書はクラークの上を行く性善的な連作短編だから大丈夫。78年の「果てしなき旅路」の続編…と言うか補遺版となる。母星の壊滅から逃れた異能を有する種族は、古き良きアメリカを具現したような当地に辿り着く。表題作の、子を失くした夫婦と幼女ララの出合の喰い付きの良さ、胸打つ母星終焉の描写、後半のSFしてる構成で前作より面白い。★★★★☆☆
2019/12/04
k16
ピープルシリーズ2作目? 前作同様連作短編形式。 前作が地球人〈外界人〉に能力を隠しながら共生する〈支族〉の話が多かったのに対し今作では〈外界人〉の中に紛れ込んでしまった〈同胞〉の孤独と情の話が多かった。宗教色も目立つ。 ティミーとライサはどうなったのかなぁ。 さて「光の帝国」読むか。
2022/01/22
たまご
ピープルシリーズ2冊目.「果てしなき旅路」同様,地球人に物語る形で語られます.故郷の星を旅立つところ,前作で少し触れられていた地球人の酷い行い,前作で新たな故郷に旅立った後日談… 基本主登場人物がよい人ばかりで,手を取り合って穏やかに過ごすアメリカの昔懐かし片田舎で繰り広げられる安心するSFファンタジーになっています.ですから,なぜこんなにピープルのことをあけすけに地球人に語るの?と前作でも感じた疑問は突っ込んではいけませんね….
2022/09/28
がんぞ
人類文明がはるかに進んで、戦争・武装放棄どころか機械不要にまですすんだ惑星があった。その人々は死を〈お召し〉(数時間〜数日前に自他に告知がある)〈御座に行くこと〉と呼んで少しも怖がらない。ところが、なんとしたことかその惑星は爆発する運命にあると〈天帝〉より通知があり忘れていた宇宙船を作って宇宙を放浪することに…/ファンタジィ&サイエンス誌’61〜66年発表。まさに月面有人探査計画まっ最中で、巻末の『月のシャドウ』は自製宇宙船で月面にアポロより先に到着し息子の夢を果たす/ちょっと白人優位主義が入っているかな
2017/10/03
山一工房
「されば荒野に水わきいで……」が特に印象深い。
2020/06/30
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