わが愛しき娘たちよ (ハヤカワ文庫 SF ウ 12-1)
わが愛しき娘たちよ (ハヤカワ文庫 SF ウ 12-1) / 感想・レビュー
くさてる
表題作をアンソロジーで読んで驚愕したため急ぎ読んだ第一短編集。最初の「見張り」がすごく響いて「鏡の中のシドン」でいつまでも泣いた。「サマリア人」の余韻も忘れ難く「デイジー、日だまりの中で」に呆然とした。「月がとっても青いから」に笑った。これは良い作家に出会いました。長編にトライしたいです。
2017/08/13
亮人
もちろん《オックスフォード大学史学部》シリーズの「見張り」目的。もちろん楽しく読んだけど、しかしほかの短篇は半分ほど読んで放置してしまってました。どうも苦手な幻想系(?)が多くて梃子摺った。表題作もオールタイムベスト投票の常連だがピンとこなかった。白眉は「月がとっても青いから」。ウィリスは、話を聞かない人間が状況をごちゃごちゃにするコメディものがイイ!!「クリアリー家からの手紙」も、静かな筆致で終わる世界の日常を描き良作。「通販クローン」も、脱力オチ小話みたいな話で好き。
2013/10/06
けいちゃっぷ
ほぼ30年前に書かれた短編をまとめたウィリスの最初の短編集。 短めのが多いせいか、すんなりと読めたものが多かった。 表題作は発表当時は喧々諤々だったかもしれないが、今読めばさほどのことはないような。 書くのが30年早かった? 「見張り」は史学部シリーズ(?)第一作でハラハラがたっぷり。 「月がとっても青いから」は作者お得意のすれ違いものなんだけど、飽きてきたと言うかイライラするようになっちゃったな。 503ページ
2014/08/19
宇宙猫
★★★★
ふりや
コニー・ウィリスの第一短編集。SF成分はやや控え目ですが、幅広いジャンルをカバーしており、後の長編に繋がるようなアイデアもちらほらと見受けられます。冒頭の『見張り』はダンワージー教授やキヴリンも登場する「史学部シリーズ」の前日譚とも言える作品で、タイムトラベルSFとしても完成度が非常に高いです。その他に好きだったのは、大森望さんのキレキレの訳で真っ向から性と権力について描いた過激な表題作『わが愛しき娘たちよ』ウィリスらしいドタバタ喜劇がとても楽しいボーイミーツガールもの『月がとっても青いから』など。
2020/10/29
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