冬長のまつり (ハヤカワ文庫 SF ハ 11-1)
冬長のまつり (ハヤカワ文庫 SF ハ 11-1) / 感想・レビュー
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十年位前に読んで、とにかくいかにも浅羽莢子が訳しそうなお耽美(お耽美と耽美は別のものだ)のくどさに胸焼けした挙げ句にラストがあっけなく肩透かされた思い出しかないのに何故か急に読みたくなって再読。ストーリーに関する感想はほぼ変わらないが当時思ったよりよっぽど世界観の構築力にひきずりこまれて読まされた。やっぱはいはい背徳背徳エロチシズムグロテスク()、って部分もあるしラストはぴんとこないが意外に面白いんじゃないか、これ。作者が楽しんで好きなもの書いてる同人誌っぽさが楽しくもあり痛がゆくもあり。
2011/11/22
KounoNao
ほぼ五里霧中に近い中じりじりと読み進め300ページをすぎたあたりから、なんとなくこの世界が飲み込めてきて、気になり面白くなってくるのだけれど、最後はまた作者の手の内で放られてしまいああ甘かったと嘆息し、人工的な地平線から放たれた光ばかりが目の奥に残った。これから彼らはどうなるのか??四巻組の第一巻だそうだが、翻訳はたぶん…手に入らないのだろうなあと思って、でも続きが気になる。耽美が散りばめられ、けれど美しいものがほぼ何も出てこない物語。そのどろどろに半壊した世界の以前と以降を、わたしは知りたい。
2010/10/05
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