落日の彼方に向けて 上 (ハヤカワ文庫 SF ハ 1-33)
落日の彼方に向けて 上 (ハヤカワ文庫 SF ハ 1-33) / 感想・レビュー
roughfractus02
前作にある時間線を管理する長寿族の組織ウロボロス・サークルの一員でラザルスの母で彼のタイムスリップで妻となるモーリンが本書の主人公である。物語は男の死体が隣にあると気づく彼女が、昨夜からの記憶がなく今がどの時間線でどの場所かわからないという場面に始まる。警察に連行されて精神鑑定される中、自らを確かめるように彼女の回想が始まる。両親、結婚、長寿族の財団への参加、未来から来た息子との出会い、父の死、離婚、新たな愛人との起業等の回想が『愛に時間を』の別バージョンを紡ぎ出すと、作者の未来史が新たに書き加えられる。
2023/12/08
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