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タクラマカン (ハヤカワ文庫 SF ス 5-5)

タクラマカン (ハヤカワ文庫 SF ス 5-5)

タクラマカン (ハヤカワ文庫 SF ス 5-5)

作家
ブルース・スターリング
Bruce Sterling
小川隆
大森望
出版社
早川書房
発売日
2001-01-01
ISBN
9784150113414
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タクラマカン (ハヤカワ文庫 SF ス 5-5) / 感想・レビュー

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ふりや

サイバーパンクの人気を牽引した作家のひとり、ブルース・スターリングの短編集。単著で読むのは初めて。序文や解説にもある通り大の日本びいきらしく、しょっぱなから日本を舞台にした『招き猫』から始まります。程よいサイバー感やハードさで楽しい作品もある一方、解りやすいエンタメという訳ではなく、筋が掴みづらい作品もありました。印象に残ったのは、人工クラゲを使った科学者のサクセスストーリー『クラゲが飛んだ日』インド映画の製作者をモチーフにした『聖なる牛』トラブルに巻き込まれた自転車屋を描いた『自転車修理人』など。

2021/02/27

Small World

この本も10年以上、積上げたままだったのですが、自分の中のSFブームにより、無事に読了です。表題作は「蝉の女王」を思い出させてくれて面白かったですね~。ただ、スターリングの小説は、必要か不要かわからない情報がたくさんで、それこそ広告の多いウェブページのようで目が疲れます。w

2014/11/15

roughfractus02

混沌にはユーモアが必要だと本書は教える。3大勢力図を揺るがす群衆の祝祭(「ディープ・エディ」)、自転車ヲタが掌握する権力(「自転車修理人」)、恒星間航行の噂の裏で洞窟に隠された宇宙船の周りに増殖する機械生命体(「タクラマカン」)・・・読者はユーモラスな文体のこれら3部作まで、登場人物の戯画的政治と生活スタイルに戸惑い(「聖なる牛」「小さな、小さなジャッカル」)、交換のない贈与経済に身を置き(「招き猫」)、人工クラゲとスライムの滲む油井を目撃して(「クラゲが飛んだ日」)、秩序の中にある自らを笑う準備をする。

2018/09/30

マンハッタン距離

[4.0] インターネットやウェアラブルデバイスなど、現在でも親しいものを使った作品になっているので、下手に古いSFよりも昔の未来観だなという見方を強くしてしまう。「クラゲが飛んだ日」を読んで、ルーディ・ラッカーもきちんと読んでみるかと思うなど。「自転車修理人」「タクラマカン」は気持ちの良い格好よさがあるなと思っていたら、どちらもヒューゴー賞受賞作品とのこと。

2014/11/02

スターライト

初スターリング。彼のSF的要素と近未来ポリティカル・フィクションの面白さを両方味わえる作品集ということで、手っ取り早くスターリングらしさを堪能できるらしい。表題作を含めた第三短篇集で、ヒューゴー、ローカスなどの受賞作を収録。日本びいきの彼が、英米雑誌に先駆けてSFマガジンに載せた「招き猫」を冒頭に配し、北米経済連合・EU・アジアの三勢力がしのぎを削る近未来を舞台にした「チャタヌーガ三部作」で締めている。表題作が一番SF色が濃く、これが本書のベストだろう。

2010/12/08

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