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ヘミングウェイごっこ (ハヤカワ文庫 SF ホ 2-2)

ヘミングウェイごっこ (ハヤカワ文庫 SF ホ 2-2)

ヘミングウェイごっこ (ハヤカワ文庫 SF ホ 2-2)

作家
ジョー・ホールドマン
Joe Haldeman
大森望
出版社
早川書房
発売日
2009-02-01
ISBN
9784150116996
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ヘミングウェイごっこ (ハヤカワ文庫 SF ホ 2-2) / 感想・レビュー

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スカラベ

実際にあったヘミングウェイの原稿消失を題材に、パラレルワールドの中でのタイムリープを背景に物語は進む。未発表原稿の行方が現在に至っても杳として知れない。これが既知の文学史上の一大ミステリーというのは初めて知った。パラレルワールドの中で自分に成り代わるにあたり何が起こるかなんて考えたことも無いけど、これが主人公の目線で語られていて興味深かった。終わりに向かってグンっとアクセルが入って読者を引っ張っていくが、もしかして振り落とされてしまう人もいるかも。自分としては、うまくまとめられてスッキリとしたオチだった。

2013/09/30

ミツ

なんともまぁ人を食った話だった。ヘミングウェイの消失原稿の贋作を捏造するという企みから、各人の思惑が絡み合うサスペンスに不倫劇が絡み、といったところでヘミングウェイ本人が登場し、物語は急転直下の怒涛の展開に突入する。小粋で下品なタランティーノ的おしゃべりとクライム・サスペンス、文芸ミステリに多元宇宙と時間遡行SF要素を取り入れた異色作といったところか。オチは2度読んでそういうことか…!?と思い至ったものの、まだ少し疑問が残る。自身がアマチュア・ヘミングウェイ研究者である著者の、盛大な悪ふざけとしておこう。

2015/07/23

ねむ

パリの列車内から消えたスーツケースに入っていた若きヘミングウェイの作品群。それが見つかったというていで贋作作りをもくろむ詐欺師とそこに巻きこまれたヘミングウェイ学者。さてどうなるか、と思いきや突如謎の生命体らしきものが異次元的なところからちょっかいを出してくる。贋作作りをめぐって二転三転、相次ぐタイムワープにパラレルワールドの大サービスでもはや自分がどこに居るのか、何者なのかさえも怪しくなって茫然としているうちに終了。よくわからなかったとも、面白かったとも言える。SF作品である、確かなのはそれだけ・・・。

2023/10/13

けいちゃっぷ

ホールドマンは戦争SFという私の固定観念を打ち破る快作。

2009/02/18

シャル

失われたヘミングウェイの初期作の贋作を作って一儲けしよう!そんなことから始まる事件は、人を喰ったようなサスペンスと下世話な不倫劇という流れから、突如現れたヘミングウェイ本人によって急展開、並行世界のSFと化す。贋作を書くと殺され、世界線が変わり、周囲の環境まで変わっていく。全てを記憶しているという主人公の設定も相成って、変化した世界の歪みが伝わる。そしてヘミングウェイの原稿消失の瞬間を目撃することになった時、驚くべき真相が明らかになり、その正体はさらに驚愕すべきものだった。内容盛りだくさんの野心的一冊。

2014/07/18

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