EXPO’87 (ハヤカワ文庫JA)
EXPO’87 (ハヤカワ文庫JA) / 感想・レビュー
@
昭和48年6月15日発行(当時380円) いまいちだった
2023/06/24
ポン・ザ・フラグメント
この小説に描かれている生活レベルを既に僕たちが越えてしまっているということをどう解釈すればいいのかな。携帯電話が普及し、各家庭にパソコンがあり、内風呂のある生活が当たり前で、経済成長など欺瞞に過ぎないとわかっていながら旺盛な経済活動をやめられない2012年の日本であります。消滅の光輪」とかこの作品とか、眉村卓には理念的ファシズムへの欲望があるような気がします。もちろん否定的に書かれてはいますが、これだけ何度も反復されると、そこには抑圧が働いてるんじゃないのと疑いたくなりますね。
2012/09/22
SF
73年の作品。日本が経済的に豊かになり、外資系が日本産業を食いつぶすのをどのように防ぐのか、東海道万博はその結果として最後に開かれ、日本産業がパビリオンに期日まで出典できれば勝ちで、できなければ負けといった内容。戦後、産業国家となった日本が猪突猛進に働くだけで高度経済を成し遂げたそのピーク後、産業をどの様に発展させていくべきか示唆的な内容に富んでいたと思う。SF的なギミックは近未来の技術を用いた商品のみだったが、産業将校という超人が非常に魅力的だったので、ギミックの少なさをカバーできるほど面白かった。
2011/09/27
けいちゃっぷ
万博を題材にした経済SFだった?
感想・レビューをもっと見る