魔法つかいの夏 (ハヤカワ文庫JA)
魔法つかいの夏 (ハヤカワ文庫JA) / 感想・レビュー
もずく
142冊目。凄い面白いのに全然知られてない!!なぜ?!これも今年の当たり本。戦争、魔法、SF、宇宙、ミステリー、競馬、男、女、事件。組み合わさる要素が面白い、小話が面白かった〜
2016/07/31
晴見
テーマはわかりやすく昔も今も変わらない思春期少年の少女への一途な愛を描いた物語。しかしながら、そこに描かれるは、知り合いが次々に死んでいく過酷な戦争に晒される一般人たち。主人公の精神感応という力がSFチックではあるが、そこに描かれてている殆どは戦時日本の日常である。物語に緊張感があり、だからこそ最期二人がプールで抱き合うシーンが非常に感動的で、深く記憶に刻まれる。「ぼくたちの体が溶けないのは、きっと愛の力なんだ」というラストのセリフは、愛の力で世界は変わるという少年の純な思いが感じられ、とても良い。
2020/12/30
感想・レビューをもっと見る