時間蝕 (ハヤカワ文庫 JA 249)
時間蝕 (ハヤカワ文庫 JA 249) / 感想・レビュー
小太郎
積読発掘本、あれ?こんな本あったかなと読み始めたら止まらない。やはり神林さんは好きな作家だと再認識。刊行は1987年だから40年以上も前の作品。再読だと思いますがほとんど忘れていたので(それでも渇眠での未来世界でのハードボイルドはなんとなく記憶にあります)楽しんで読みました。「渇眠」「酸性雨」「兎の夢」「ここにいるよ」の中編4編。昔の作品とは思えないSF王道を行く秀作揃いでした。85年にあの「戦闘妖精雪風」で星雲賞を受賞して一番張り切ってる神林さんが読めました。★4
2024/11/20
おーすが
「渇眠」「酸性雨」「兎の夢」「ここにいるよ」の四篇。時間の認知を扱った二篇が面白かった。とくに「渇眠」の海外SFのようなハードボイルドさに魅力を感じた。時間を利用して逃げる犯罪者、それを追う永久刑事という設定だけで大勝利なのだわ。心の翳りを昇華しつつも諦観するという展開は個人的にはすんなり読めて安心する。表題作はないが納得できるかっこいいタイトル。
2021/09/18
どんまいシリル
初期に書かれた短編集。特に気に入った話は無い。神林長平コンプリートまであと数冊。帝王の殻に出てきたPABの原点があったりして、楽しめた。
2015/07/25
unknown
「あれ?読んだことあるな」と思ったら、先に読んでいた『鏡像の敵』に本作の大半が収録されていたからか、うっかりうっかり。『渇眠』の永久逃亡犯と永久追跡刑事の設定は後に『永久帰還装置』に、『兎の夢』のパーソナル・コンピュータ「PAB」のガジェットは後の『帝王の殻』に引き継がれるので興味深い。内容的には、短編だからというのもあるからかもしれないけど、ちょっと食い足りなさを覚えてしまった。SFファンタジーな『ここにいるよ』のラストの一節はイイなあ。
2011/07/22
まっすー
3
2022/08/21
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