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恐竜ラウレンティスの幻視 (ハヤカワ文庫 JA カ 2-6)

恐竜ラウレンティスの幻視 (ハヤカワ文庫 JA カ 2-6)

恐竜ラウレンティスの幻視 (ハヤカワ文庫 JA カ 2-6)

作家
梶尾真治
出版社
早川書房
発売日
1991-08-01
ISBN
9784150303587
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恐竜ラウレンティスの幻視 (ハヤカワ文庫 JA カ 2-6) / 感想・レビュー

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かんらんしゃ🎡

★恐竜の幻視を通して地球と人間の行く末を暗示している箱庭的大局観。未来に希望がないのなら、知性を捨て本能の赴くまま自然にゆだねた方が幸せだっていうのが恐竜たちの結論。間違っているとは言えない。少なくとも地球には優しい。★地球が誕生して45億年。恐竜の時代は2.5億年。ホモサピエンスが誕生してからは未だ20万年。時間的にも矮小な人間が地球を我が物にしていいのか。核や原発は、他の生物を道連れに地球を破滅へと導いてるように思えてしかたない。

2017/08/17

スカラベ

ちょっと奇妙きてれつな8つの短編集。時間ものには目がなくていろいろ読んでいるが、『クロノス・ジョウンターの伝説』にはまってから、この作者には注目している。切ないタイムスリップものを書かせたら右に出る者はいないんじゃないかと個人的には思っている。「時尼に関する覚え書」は、閉じられた時間の環の中の不思議で切ないラブストーリーで期待通りの素敵な作品。そもそもこれが読みたくて手に入れた本。ただ、この短編集はそんな話が集まっているかと期待してたが、他はちょっと突飛だったり「おえー」となる話があったりとやや期待外れ。

2014/04/02

こら

ラウレンティスが幻視した恐竜の未来とは我々人類だったのでしょうか。彼の判断は賢明に感じます。「知恵の実」を得る功罪が壮大なスケールで、短編に凝縮されてます。藤子・F・不二雄のSFの様な読後感。

2012/08/13

亮人

表題作と「時尼に関する覚え書」の二大名短編は既読。表題作は、知恵の果実を前にした恐竜が見た未来が素晴らしい。時尼は、某パクリ作品とは比べ物にならない傑作のロマンチック時間SF。この名作群をアタマと終わりに配置して、真ん中にはひっどい作品を挟むという采配には驚きだよw特に「あぶきっちん」はツツイ先生の「最高級有機質肥料」とはまた違ったエグさが…「無実の報酬」もツツイ風のドタバタ。違った読み味の作品では「芦屋家の崩壊」の、「午後の恐竜」と類似性がありつつもノスタルジックな読後感が大好き。いい作品集だった。

2017/04/01

assam2005

「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」のレビューで「『時尼に関する覚書』の丸パクり」と見かけたので読んでみましたが…残念ながら同感です。こちらは1991年初版なので、「時尼~」の方が古い。ここまでそっくりなのは…「ぼくは明日~」が好きなだけにショックでした。他の短編7作は様々。人体内臓の写真を見て「美味しそう」と思ってしまう女性が臨床検査技師になる話はかなりグロテスク。ある男性が妊婦に指名されて、強制的に出産を同時体験させられる話は面白かったです。

2015/11/15

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