メンタル・フィメール (ハヤカワ文庫 JA オ 1-4)
メンタル・フィメール (ハヤカワ文庫 JA オ 1-4) / 感想・レビュー
skellig@topsy-turvy
テレビジョン都市東京を支配する大コンピュータが北シベリアのコンピュータと愛し合い、その様が何千万ものディスプレイに映し出される。頽廃都市に蹲る両性具有者と時を越える少女、少年を愛する6人の女とラフレシア、物の本質を顕現させるバジリスク。一貫して母体(子宮)めいたメカニカル都市を舞台とした、幻想的で猥雑で切ない短篇集。
2013/12/01
記憶喪失した男
詩的な短編集だった。
2015/09/12
王天上
少女マンガのような独特の読み口のポエムちっくSF。物語の持って行き方にセンスを感じる。最初の一編がちょっとあれですが、だんだん面白くなっていきますのでご安心を。
2016/03/16
葛井 基
巻頭の二篇が詰まらなかったので、表題作まで行って駄目なら捨てようと思っていたら、三篇めの時の花束で感動した。行間にイメージが迸る独特の文体が、単純なアイデアストーリーを違ったものに見せている。あとは、初期の筒井康隆としか思えないものが続く。ドタバタとセンチメンタリズムが同居しているからか。
2014/10/15
ナガサワ
難しかった。同じ世界観を持つ物語の短篇集──なのだが、巻頭に収められた『時を待つひと』だけ違う(で、これだけ判りやすい)。『母なる大地』なんて表現があるけれど、人工知能の“都市”にその概念をあてがった感じだろうか。そう考えると、表題作のメンタル・フィメールが言い当てているし一番判りやすい。都市の恋愛や痴話喧嘩なんて、思いもつかないが。
2013/02/17
感想・レビューをもっと見る