吸血鬼エフェメラ (ハヤカワ文庫 JA オ 1-6)
吸血鬼エフェメラ (ハヤカワ文庫 JA オ 1-6) / 感想・レビュー
詩歌
エフェメラは享楽的な女、人体は衣装と認識して慈しむ事はなく、濃度の高い血液を好む成人病に冒された吸血鬼。彼女が椿油で髪をとかし爪を削り、肉体を労るように変化する。例え短い時間だとしても、温泉につかったようなリラックス感覚。法王の転生と結婚した数千年を生きた吸血鬼、吸血鬼の霊媒師、悪霊を呑み込んだ子供の行く末はネオテニー(幼形成熟)などアクの強い登場人物達。衰退の危機と爆発的人口増加の恐怖が短い間隔で押し寄せる。普遍的変化の中に存在するなら、私達はまだ神話の世界に生きているのかも。
2014/11/08
ろびん
これは吸血鬼なのか……?
2019/03/28
小竹
他の生物の身体を乗っ取ることで生命を繋いできた「吸血鬼」の種の物語(個人的にはこれを吸血鬼とは呼びたくないが)。魅力的な登場人物の不在、取ってつけたような展開に読んでいて何度も心が折れる。短篇「13」同様、どうもこの作家とは相性が良くないらしい。加えて、巻末山田登世子の寄稿があまりに独善的で戴けない。表紙デザインについても「何故?」の一言。
2017/08/15
ナガサワ
大原まり子は倒錯した世界の描写がいいよなあ。吸血鬼伝説の『吸血鬼』そのものの考え方を改めたらこうなりました、的。そして、魂の行方。大門マナのセリフが突き刺さる。最後のニュータイプ誕生は出来すぎの感があるけど、突拍子もない展開でも素直で読みやすい。昨今、美魔女なんて言葉が世を騒がせるけど、もしかしたら…?
2013/03/06
ABA
まぁまぁ面白い?
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