第六大陸 1 (ハヤカワ文庫 JA オ 6-1)
第六大陸 1 (ハヤカワ文庫 JA オ 6-1) / 感想・レビュー
文庫フリーク@灯れ松明の火
SFが苦手な私が言うべきでは無いが、2010年池井戸潤さん『下町ロケット』の高評価に比べ2003年刊行の本書、もっともっと読まれて良いのでは?巨大レジャー施設運営するELE社が施主として、調査含め、工期10年・予算1500億で発注したのは月面での恒常的有人基地。受けて立つのは極限環境下で世界に類の無い実績持つ御鳥羽総合建設。しかし見積もりで出た金額は1兆2000億。大気圏内では酸素を取り込む可変推進方式の画期的トロフィーエンジン開発進める天竜ギャラクシートランス社を巻き込み、民間企業3社が2025年→
2014/10/23
流言
『第六大陸。ええ、第六大陸。いい響きです』。門外漢にも香るプロフェッショナル然とした仕事ぶりが高い温度を感じさせ、技術者のハンドメイドの息づかいが聞こえてくるような血の通ったハードSF。建築・科学・宇宙技術といったSF部分の描写が高い密度を持っているからこそ、別のもっとキャッチーな作品から舞い降りた異人のように一際豁然と輝く天才・桃園寺妙の存在がよりいっそう鮮烈に感じられる。友達を探して高く高く月を目指した天才と、三億の力で月を制さんとするNASA。対象的な両者がどんな形で衝突するのか、次巻が見逃せない。
2014/11/12
けい
第六大陸=月 その新たな大地への第一歩に挑戦していく人々を描く物語。今でも実現可能なのでは?とおもわせる技術で綴られて行く展開と、熱い技術者達の思いに引込まれて行きました。謎多き少女、妙の思いは、どの様になっていくのか。2巻に期待と言う所。行ける技術はあるのに、なぜ月に行かない!そんな筆者の思いが散りばめられた作品。
2016/07/23
すしな
086-23:近未来に月にレジャーランドを作る話です。SFですが、空想科学の部分が少なめです。日本の建設会社の技術者とレジャーランドのお嬢さんが主人公で、実際に月に建物を建てるための課題を解決していくといった、プロジェクトX的な感じで話が進んでいくので、将来そっちの方向を目指している青少年にはおすすめかなと思いました。あと、今はITとかデジタル技術がもてはやされていますけど、新しい領域を切り開くには、そこに行って帰ってくる手段と、生活空間を作る技術が重要だなと言うのを感じました。
2023/08/06
ロドリゲス
2025年にスタートする、民間の大手ゼネコンが月面に有人商業月面基地を作る話です。1巻では草案から地球上でのシミュレーションまでです。 月面に有人基地を作る為には色々と困難があるわけですが、その説明があまりに専門的であるとなかなか読んでいて大変になってしまいます。その点、解りやすい説明なので、すんなりと物語に入っていけました。 はたして次巻では無事に月面基地が完成するのか楽しみです。 ★★★★☆
2019/04/04
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