フランケンシュタインの方程式 (ハヤカワ文庫 JA カ 2-13 ドタバタ篇 梶尾真治短篇傑作選)
フランケンシュタインの方程式 (ハヤカワ文庫 JA カ 2-13 ドタバタ篇 梶尾真治短篇傑作選) / 感想・レビュー
丘野詩果
ドタバタ系の短編集。1978年から1992年のSFマガジン収録作なので25~23年も前の作品。6編とも面白かったけど、一番身近に感じて興味深く読んだのが「泣き婆伝説」。熊本の参議院議員選挙に立候補する新人を、後援会会長として活躍する男の話。無名でお金もない新人を国政選挙に出すという難事業。最初のうちは人も集まらず選挙の運動のやり方もわからなかったのが、除々に支援者が集まり活気づいていく。ムダな事務員たるトドもどきのおばちゃん達が、運動が始まると素晴らしいウグイス嬢となり、(続きあり)
2015/09/24
た〜
まさしく「ドタバタ編」な短篇集。しかもかなりのブラック。見事なまでにエグさに徹した作品集。
2013/06/18
ふりや
タイトルにある通り、SFをメインに「ドタバタもの」を集めた短編集。どの話もわりと悲惨でブラックな結末だったりするのですが、そのオチがとても秀逸で、オチに至るまでの過程でも笑わせてくれたりゾッとさせてくれたりします。お気に入りは名作『冷たい方程式』をそのままパロディしてコミカルに仕立て上げた表題作の『フランケンシュタインの方程式』味覚のみでコミュニケーションを取る異星人との交流を描いた『地球はプレイン・ヨーグルト』あたりでしょうか。全体的に軽い調子でとても読みやすく、どの作品もハズレなく楽しめました。
2019/12/03
zero
ドタバタSfも面白いね。「宇宙船<仰天号>の冒険」はラストの絶望感が好き。
2015/10/13
うれしの
ドタバタ編なので状況がエスカレートしていく過程を楽しむのであって後味とか期待してはいけないのであった。とはいえ熊本舞台の「泣き婆伝説」が妙なリアリティがあって心に残る。好きだな。熊本出身でも在住でもないけど作家が自分の故郷を舞台に描く作品てなんか好きなのよなあ。
2015/05/03
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