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花模様が怖い―謎と銃弾の短篇 (ハヤカワ文庫JA―片岡義男コレクション) (ハヤカワ文庫 JA カ 5-3 片岡義男コレクション 1)

花模様が怖い―謎と銃弾の短篇 (ハヤカワ文庫JA―片岡義男コレクション) (ハヤカワ文庫 JA カ 5-3 片岡義男コレクション 1)

花模様が怖い―謎と銃弾の短篇 (ハヤカワ文庫JA―片岡義男コレクション) (ハヤカワ文庫 JA カ 5-3 片岡義男コレクション 1)

作家
片岡義男
池上冬樹
出版社
早川書房
発売日
2009-04-05
ISBN
9784150309534
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花模様が怖い―謎と銃弾の短篇 (ハヤカワ文庫JA―片岡義男コレクション) (ハヤカワ文庫 JA カ 5-3 片岡義男コレクション 1) / 感想・レビュー

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くさてる

ハードボイルド短編集。読んでいて「なぜ死ぬ」「なぜ殺す」とつぶやいてしまったくらいに、命を奪う行為がクールで空虚に繰り返される。若干、ミソジニーすら感じるけど、そこは時代というかジャンルのせいかも。けれど、無差別狙撃を繰り返す女性を描いた「狙撃者がいる」が圧巻で、ちょっと考えが変わりました。著者の他の作品でも時々感じたことなんだけど、恐ろしいほどの無でありスタイリッシュさ。圧倒的な無感情さで表現されるこの非人間性はやはりすごい。すごく怖い。他にはない世界だと思う。

2019/01/26

ネムル

リヴォルヴァーよりもオートマティック、といった無駄を排除したシンプルな文章が素晴らしい。白を基調に、血の赤を配した色彩感覚もあわせて最高にクール。ただドンパチをするだけの話と思いきや、拳銃をもつ者の圧倒的な存在感を描くのが上手く、かなり新鮮な驚きに撃たれた。装丁も見事に極まっている。

2009/07/16

rakim

一旦「撃たれる側」になると不愉快に感じてしまうのですが、おそらく主題はそれではない。何らかの喪失した心、虚無的な空気を感じる類いのハードボイルド(個人的にはハードボイルドの定義には外れていると思っていますが)短編集。片岡さんの小説は「血の匂いがしない方」が好きです。

2016/08/21

琥珀

角川文庫『狙撃者がいる』をまるごと収録した片岡ハードボイルドの精華。コレクションの第三巻として予定されている『ミス・リグビーの幸福』(アーロン・マッケルウェイ!)も勿論素晴らしいシリーズだが、ノンシリーズ作品を集めている本書のほうが片岡作品の鮮やかさ、切れ味をより味わえるのではなかろうか。感情移入を拒絶するかのような乾いた筆致、圧倒的な色彩感覚、グラフィカルな虚無。久々に読んだが、やはりいい。

2009/04/12

yourkozukata

日本の小説のメソッドにはないような、独特のプロットと文章。理由のない暴力を淡々と描くことでより恐怖が浮き彫りにされる。でも、一番いいなと思うのは、ハードボイルドものではなくて、「彼女のリアリズムが輝く」なのだが。

2009/05/07

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