ブルースカイ (ハヤカワ文庫 JA サ 5-2)
ブルースカイ (ハヤカワ文庫 JA サ 5-2) / 感想・レビュー
紫陽花と雨
私は…世界と繋がっている…?1967年ドイツ、祖母と2人で隠れるように暮らす少女マリー。彼女の喪失した記憶と守られた過去…祖母も魔女の疑いをかけられ途方にくれたそこへ空から落ちてくる、セーラー服の女子高生。ええ!あ、これSFだった!そこで気がつきました(遅い)いいところで強化老人の追手が来てまた別の世界へ、次は2022年のシンガポール。女性が強くなり絶滅危惧種の少女に変わって青年がクリエイターアイコンに。世界観が凄すぎて…。色々な読み方できそう。もう少し続きを読みたい感じ。続編かスピンオフ希望します!
2019/02/05
いりあ
2005年に出版された桜庭一樹の作品です。中世ヨーロッパ、近未来のアジア、そして現在の日本、3つの時代の話が一つの作品を形作っています。ファンタジー、SF、そして少女小説、それぞれの話は単独でとても面白いです。桜庭一樹作品が好きなら、この3つの中に好きな部分を見つけるのは簡単です。しかし、これらを一つの話とするときに無理矢理リンクさせてしまったのか、残念ながら3つとも中途半端な感じが否めません。一応、話の流れは理解できますが。もっと分量を多くするか、それぞれを独立した話として読んでみたいですね。
2014/03/09
紅香@本購入まであと9冊
魔女狩りも、これからのクリーチャーも、恐竜も、女子高校生もすべてこの地球であった出来事。生活があって、悩みがあって、生があって死があって。躍動している一本の血管のように、、そうだ私達は血脈で繋がっているんだと実感した。世界で、時空を超えて発生するシンクロニシティ。絶滅危惧種である『少女』の定義や幼児化している社会についての持論も興味深い。最後の章である1人の長い旅が終わる予感。青い空の色とともにどすんと衝撃波が胸に走る。
2021/11/06
佐島楓
不思議な本を読んだなあという読後感。少年性、少女性に対する痛烈な皮肉としても読める。中世ヨーロッパを吹き渡る枯れ草混じりの風のにおいをかいだ気がした。不吉感を演出するのが相変わらず凄く上手い。
2012/01/14
sk4
一つ目のストーリーの物々しい入り方に対して、二つ目のストーリーで急速に回収した感じ。せめてこの倍ぐらいのボリュームの舞台で、一つ目のストーリーで別れた少女との邂逅なる再会を果たして欲しかった。それだけ、最初の少女は特別な感じがしたから。
2012/03/25
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