犬なら普通のこと (ハヤカワ文庫 JA ヤ 7-1)
犬なら普通のこと (ハヤカワ文庫 JA ヤ 7-1) / 感想・レビュー
スズツキ
作品自体も中々良かったが、最も良かったのはあとがき。ウェストレイクに直接「悪党パーカー」の賛辞を送ったら、変人扱いされたとか。それで論争になったあげく「本当に偉大な小説だ」と言ったら、ピンク色の雨蛙でも見るような目で見つめてきて不機嫌そうに黙り込んだ、とある。実に私好みのエピソードだ。
2014/12/08
ネムル
大好きな『殺しの分け前』と『ウィークエンド』が挙げられているという喜びはさておき、一番の連想は単純ながらやはり『ソナチネ』。沖縄やくざつながりということだけでなく、緊張と緩和の感覚が。そして、そのバランス具合がいずれも大好き。
2012/11/02
ヨコケイ
沖縄、那覇。半端者の中年ヤクザが舎弟を共犯に組の金を奪取せんと図る。しかし、あにはからんや(というか予想どおり)計画は上手くいかずのっぴきならなくなる。一方、舎弟は謎の女に殺しを依頼される。騙し合いや裏切りで事態は錯綜。スタークは数える程しか知らないので比較は難しいのだが、本家のプロ対プロの戦い的なニュアンスよりも、湿度と閉塞感高めの舞台設定にファムファタルが加わり、韓国映画とか北野作品みたいなアジアンなノワールの香り。背景に占領地沖縄の異常な日常が。ハテ軍隊マフィア、"Catch-22"に出てきたかな?
2019/03/23
西村章
ラスト数十ページのアクションがことに圧巻。冒頭から結末まで映像喚起力の高いシーンが連続して、読んでいるあいだじゅうずっと頭の中で渡哲也や宍戸錠やチョウ・ユンファやアンソニー・ウォンやエリック・ツァンが大暴れしておりました。女性陣の造型も強い印象を残す。いやあ面白かった。
2016/08/17
isbm
★★☆
2019/11/27
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