天冥の標VII 新世界ハーブC (ハヤカワ文庫 JA オ 6-21)
天冥の標VII 新世界ハーブC (ハヤカワ文庫 JA オ 6-21) / 感想・レビュー
文庫フリーク@灯れ松明の火
「ーーそう、物語を必要とするのは不幸な人間」皆川博子さん『薔薇密室』の一節が痛みを伴い甦る。驚愕の前巻から、植民星メニー・メニー・シープがどこに有るのか推測できたものの、これはネタバレできない。かつて、さいとうたかをさんの漫画で『サバイバル』という作品が有った。漫画であれ、自分独りが生き残るのさえ難しいリアルさ。まして保護者もいない5万人の未成年ーさまざまな事情で2万人に減少したにせよ、自らを含めたその生命・人類生存を賭けたサバイバル。その重責を担うスカウト・ストリックス斑のメンバーたち。1巻と繋がった→
2014/09/25
みっちゃん
ああ、やっぱり!ここが惑星ハーブCだったんだ!救世群のテロにより、生き残った人類はたったの5万人。しかも殆どが未成年ときた。地下都市ブラックチェンバーで必死に生き延びようとするスカウトの面々。人として未熟なティーンエイジャーならではの葛藤もあって、読むのが辛い場面もあった。この新世界の黎明期が、そのままアイネイア・セアキという魅力的な人物の生涯と重なるわけなのね。さあて、これでメニーメニーシープの世界と繋がったわけだけど、第1部までまだ250年くらいあるわけで、今後の展開が気になるわあ!
2014/06/03
akira
天冥第10段。 初の新刊として購入した一冊。絶望の中で生きようとする子どもたち。ディストピア小説としても満足の一冊。 迫り来る恐怖と孤立。頼れる者がいないコミュニティの中、次第に形成される役割と責任。立ち上がった者たちに振りかかる困難と重圧。そして絶望。空想世界でありながら、それらはとてもリアルに感じられる。 誰かの犠牲の上に成り立つ生存。そのための選択。苦悩の連続のなか、しっかりと真理と向き合う一人の存在。 「『できない』を私は見るの。みんなが許そうとしないそういうところに、私は目が向く」
2013/12/25
かわうそ
少年少女による壮絶なサバイバルと復興の物語は陰鬱ながらスケールが大きく単体として読んでも大満足の出来。ここにきてようやく話が1巻につながったものの、残り3巻で物語がどこに着地するのかは未だに全く想像できない。
2013/12/30
海宇未悠(うみゅみゅ☆)
6巻を読み終わったときにも、1巻を読み返したけれど、7巻を読み終わったら、前回以上に1巻を読み返したくなった!! より小さな子供達を守るために、精一杯大人であろうとした子供達が、成長し、拡散して行く物語。 1巻で語られた諸々のネタバレが、ここにきてようやく明かされる。本当に、壮大な物語だ。8巻が待ち遠しい。
2013/12/24
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